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山裾に鎮座する立派な社叢の名社 [狛犬・寺社(松本市)]

松本市梓川、梓の大宮熱田神社。
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創建は平安期より以前まで遡ると推定。
梓川の水の恩恵を受ける里の守り神として
現社の西方にある本神山の山頂(1283m)に
梓水大神を祀ったのが始まりとされていて、
のちに祭事や参拝者の便を計るために里に下りて現在地に遷座し、
さらに天照大神、熱田大神、八幡大神の三神を合祀し、
現在に至っているといったところです。

山麓沿いに鎮座しているとはいえ山裾から少し離れているため、
社叢は山の森林から独立しており、非常に立派な鎮守の森を
単独で形成しています。
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鳥居の傍らに立つモミの木は、樹齢約600年と推定。
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県の天然記念物に指定されています。
画像はないですが、境内には樹齢1000年ともいわれるネズコの木があったり、
神社の歴史の深さを肌で感じることができます。

手水舎。
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神楽殿。
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縁側の下になぜか古い農機具が。
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境内の一角に、古い絵馬や扁額が展示されています。
こういう見せ方は珍しいですね。
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拝殿。
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注連縄が立派です。

本殿は杮葺で一間社流造。
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室町期の建立とされ、国重要文化財指定を受けています。
これまた画像が残念ながらありませんが、
境内摂社の八幡宮の社も同じく国重文です。

さて、狛犬。
まず参道狛犬として、拝殿前に一対。
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大正11年4月、建立。
松本手まりでしょうか。阿吽ともに手にしています。
恐竜顔ですが、オリジナル性がありますね。

拝殿内に、神殿狛犬が二対居ました。

一対は石造の小型。
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なぜか阿吽が逆に置かれていました。

そして大宮熱田神社といえば、この子達でしょう。
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なんともはや、初めて目にしたときはびっくりしましたが、
狛犬講座をさせてもらったカフェバロのマスターの話によると、
木製狛犬の彼らの塗装は木曽漆塗りだそうです。
なるほど赤黒の色使いは漆塗りのそれですね。
派手な彩色の多い神殿狛犬ですが、
そのなかでもけっこう異彩を放っていますね。

メジャーな観光ルートから外れていますが、
だからこそ古社が持つ荘厳な静寂と
大社のもつ威厳の双方を同時に感じられる名社になっています。
穴場という言い方は語弊がありますが、
おすすめの神社です。

(撮影日:2012年6月3日)


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