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安曇野にいる成瀬大吉作の岡崎古代型 [狛犬・寺社(安曇野市)]

安曇野市豊科、成相新田の八坂神社。
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名前からして京都祇園の八坂神社から勧請されたというのはお察しの通り。

成相新田は松本城下から千国街道を北上すると
最初に到着する宿場で、江戸初期に開発されて以降発達した町です。

大きく分けて成相と新田の両地区に分けられ、それぞれに鎮守神がいます。
(新田地区の新田神社は別途あらためて記事にします。)

ご祭神は素戔嗚尊と櫛稲田姫命。
町の資料によれば明治15(1882)創建とあります。

本殿は覆い屋に囲われていて外部からは望めません。
拝殿から見たらこんな感じ。
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境内社。
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境内は成相地区の東端あたりで、安曇野市役所豊科支所に程近いまちなか。
こじんまりした境内に続く参道は道路からカーブして鳥居の下へ。
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その先の拝殿前に狛犬が一対います。
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昭和15(1940)9月建之。
石工:岡崎市、成瀬大吉。
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典型的な岡崎古代型で括られるタイプ。
石工の成瀬大吉は大正末から昭和の戦後以降にかけて活躍した、
岡崎を代表する石工としてその筋では名の通った人物。
岡崎の狛犬を調べるとあちこちに名前が出てくる有名な石工さんですね。
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地元岡崎だけでなく、各地にその作品が数多く残されているようで、
自分が同氏の狛犬とは飛騨高山の桜山八幡宮で出会ったことがあります。
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足元の爪先が磨耗してしまったようにも見えますが、
もともとの作りがこうだったのかもしれません。
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素材の経年劣化については殆ど知識がないので軽々にコメントできませんが。

安曇野とその近郊に展開する岡崎型はやはり現代型が多いですが、
ここのように古代型も数対を確認することができます。
下堀の諏訪神社も昭和15年の皇紀二千六百年記念で建立されていますし、
またここの子達は40名にも及ぶ同地区の氏子連名の奉献となっていて、
この時代の地域の状況や物流の様子を知る手がかりとして、
この子たちは格好の素材といえるかもしれません。
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(撮影日:2014年10月23日)


より大きな地図で 狛犬(長野県安曇野市) を表示
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コメント 1

makimaki

拝見しました
by makimaki (2014-10-24 16:44) 

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