お猿のはじめちゃん [狛犬・寺社(岐阜県)]
2015年の年の瀬も迫ったある日、飛騨高山方面に出かけました。
いろいろ所用があったためですが、ついでにいくつかの神社めぐりを実行。
そのレポを順次アップして行きます。
岐阜県高山市、丹生川町新張の日枝神社。
信州から安房峠を越えて飛騨の国へと通じる国道158号は
高山市街地へ入る手前、丹生川支所を過ぎたところで南へ折れますが、
これを直進して国府のほうへとしばらく走ると車窓左手に同社が見えてきます。
鎮守の杜に守られた、こじんまりした境内。
社務所。
境内社。
拝殿。
訪れた日は未明に降った雪がうっすらと積もった状態。
児童公園も兼ねたような境内の様子はけっこう好きかも。
集落にどのくらいの子供たちが暮らしているのか分かりませんが、
鎮守の杜で狛犬さんに見守られながら遊びにふける子供たちの姿って
郷愁を誘われるような風景です。
さて、そんな狛犬ですが、拝殿前に一対。
平成14年9月吉日建立の岡崎現代型。
しかし同社の主役は当然ながらこの子たちにはあらず。
主役は覆い屋のトタンに囲まれた本殿の縁側に座っていました。
そう、狛犬ではなくお猿さん。
しかもデザイン的に見て、お猿のはじめちゃんと解釈してもいいでしょう。
じっさいネットではそのように紹介されている情報が出ていますね。
雌雄がしっかりあるようで、本殿向かって右は雄、同左は雌。
いづれも片膝を立てた姿が仏像の半跏思惟像を想起させます。
雄は手になにか抱いています。
子猿かなという印象ではありますが、棒状(巻物?)のようなイメージも。
一方のメスはおっぱいがしっかりデザインされています。
ということで考えれば、雄の手元はやはり子猿と考えるのが自然ですかね。
顔の彫りは素朴ですが、猿のそれと分かるしっかりとしたもの。
いづれにしても、神殿はじめ狛犬のメッカともいえる飛騨地方にあっても
特殊といえるお猿さんのはじめちゃんは大変貴重な存在だと思います。
背中に裏書きがあるかなと思ったのですが、目にできる範囲では確認できず。
はじめちゃんは足座の裏側に建立年など彫られているパターンも少なくないので、
あるいはひっくり返すと何か出てくるかもしれませんね。
求む追加情報、ということで。
取材は昨年暮れのことですが、申年一番の記事エントリーとして
相応しい子たちかなと思い、元日の今日アップさせていただきました。
(取材日:2015年12月29日)
いろいろ所用があったためですが、ついでにいくつかの神社めぐりを実行。
そのレポを順次アップして行きます。
岐阜県高山市、丹生川町新張の日枝神社。
信州から安房峠を越えて飛騨の国へと通じる国道158号は
高山市街地へ入る手前、丹生川支所を過ぎたところで南へ折れますが、
これを直進して国府のほうへとしばらく走ると車窓左手に同社が見えてきます。
鎮守の杜に守られた、こじんまりした境内。
社務所。
境内社。
拝殿。
訪れた日は未明に降った雪がうっすらと積もった状態。
児童公園も兼ねたような境内の様子はけっこう好きかも。
集落にどのくらいの子供たちが暮らしているのか分かりませんが、
鎮守の杜で狛犬さんに見守られながら遊びにふける子供たちの姿って
郷愁を誘われるような風景です。
さて、そんな狛犬ですが、拝殿前に一対。
平成14年9月吉日建立の岡崎現代型。
しかし同社の主役は当然ながらこの子たちにはあらず。
主役は覆い屋のトタンに囲まれた本殿の縁側に座っていました。
そう、狛犬ではなくお猿さん。
しかもデザイン的に見て、お猿のはじめちゃんと解釈してもいいでしょう。
じっさいネットではそのように紹介されている情報が出ていますね。
雌雄がしっかりあるようで、本殿向かって右は雄、同左は雌。
いづれも片膝を立てた姿が仏像の半跏思惟像を想起させます。
雄は手になにか抱いています。
子猿かなという印象ではありますが、棒状(巻物?)のようなイメージも。
一方のメスはおっぱいがしっかりデザインされています。
ということで考えれば、雄の手元はやはり子猿と考えるのが自然ですかね。
顔の彫りは素朴ですが、猿のそれと分かるしっかりとしたもの。
いづれにしても、神殿はじめ狛犬のメッカともいえる飛騨地方にあっても
特殊といえるお猿さんのはじめちゃんは大変貴重な存在だと思います。
背中に裏書きがあるかなと思ったのですが、目にできる範囲では確認できず。
はじめちゃんは足座の裏側に建立年など彫られているパターンも少なくないので、
あるいはひっくり返すと何か出てくるかもしれませんね。
求む追加情報、ということで。
取材は昨年暮れのことですが、申年一番の記事エントリーとして
相応しい子たちかなと思い、元日の今日アップさせていただきました。
(取材日:2015年12月29日)
さるが有ると言うのは日枝系の神社なのですか?
この石は笏谷石に見えるのですがさるを彫った作例は見た事がないので希少な作品と言えるものでしょう。
今年もよろしくお願いします。
by 彫刻石工せいしろーう (2016-01-01 20:53)
>せいしろーう、さん。
新年明けましておめでとう御座います。
本年もどうぞ宜しくお願いします。
同社の社号は日枝神社ですので、明らかに猿として制作されたものと思われます。
素材については自分は素人なのでなんとも判断できませんが、
飛騨の国という地理的な事情を考えると笏谷石なのかもしれませんね。
これまで素材の石については分からぬままあまり勉強もして来ませんでしたが、
作品とその作者の歴史を辿るのに重要なポイントなので、
今年から素材としての石についても、もうちょっと勉強してみなくてはと思います。
by のぶさん (2016-01-02 09:15)