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人目を憚るように鎮まるはじめちゃん [狛犬・寺社(山梨県)]

甲府市国母の熊野神社。
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往来の激しい幹線道路から路地を入って行った先、
工場や倉庫などが建ち並ぶ先にひっそりと静かに鎮座する旧村社の鎮守神。
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こじんまりした境内ですが、氏子さんたちの手によるものでしょうか、
とてもきれいに整えられています。

拝殿前の参道に鎮座する、平成生まれの“しょうわ”が一対。
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平成2年11月12日建立。

と、ここまでなら山梨県まで来てここに立ち寄ることはなかったと思います。
この神社に来た目的は、可愛いはじめちゃんの情報を仕入れたためで。

コンクリートブロック塀に加えて鉄条網まで張り巡らされた
バリケード(!?)に囲まれた神殿。
その塀の隙間から中を覗き込むと、、、

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いらっしゃいました。

まさしくはじめちゃん。
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近寄れないし、写真も小さな隙間の穴から覗き撮りしているので、
あまりいい画像がありません。
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年代も不明ですが、おなかが彫り抜かれていないし、けっこう古いでしょう。
でも保存状態はなかなかよさそうです。
目元や口元は彩色されていますし、
氏子さんたちが大切に守り続けてきたのだろうと推察できますね。

(撮影日:2012年10月16日)


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甲斐国総社に鎮まる神殿狛犬 [狛犬・寺社(山梨県)]

山梨県笛吹市、一宮町橋立の甲斐奈神社。
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甲斐の国の総社として古代に創建された古社。
ただし総社とされる神社は他にもあって、同名の甲斐奈神社が
同じ笛吹市内の国府という場所に存在しています。
ちなみに甲斐の国一宮は浅間神社。
これまた同じく笛吹市内で、この橋立の甲斐奈神社の程近い場所に鎮座。
つまりこのエリアは地名でも分かるように古代の甲斐国の中心地だったのですね。

神社は国道20号勝沼バイパスがすぐ南側をはしっていて
車で訪問するには便利な場所に在るはずなのですが、
詳しい地図がなくて入り口がよく分からず、バイパスからぐるっと回り込んで
隣接の小学校を巻き込む形で裏側(北側)から到着。

改めて南側の参道より境内へ。

こじんまりした鳥居を抜けた先に、随身門がありました。
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随身像。
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派手さのない、シンプルなつくりですね。

がっしりした立派な神楽殿。
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神殿も立派です。
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拝殿。
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この奥に神殿狛犬さんがいるのですが・・・。
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遠い、光量が足りない、そして手ブレ・・・orz。
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記銘によると、建立は元文3年(1738)8月吉日。
さらに皇紀2600年(昭和15年)に、再塗替の作業を行っています。

甲斐奈神社で検索かければ明瞭に写った狛犬の画像が見られますので、
そちらでぜひ極彩色の狛犬さんをご覧ください。
今度訪問する時には昇殿参拝して撮影させてもらおうかな?

(撮影日:2012年10月16日)


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詰所の屋上とワンセット [火の見櫓(山梨県)]

富士吉田市、旭町の火の見櫓。
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消防団詰所の屋上に立っています。
脚部は地上から直接立ち上がっていますが、
人は梯子でいったん屋上に上り、そこから櫓に取り付く格好。
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詰所を跨いでいるので足元はかなりワイドですが、
そのわりに背丈は特別高いわけではないので、
上部への絞り込みがけっこう大きい印象です。

踊り場がワイドで、四角い屋根と丸型の見張り台は
この地域でよく見かけるデザインのようです。

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ちょうど訪問時は付近の道路工事中で、お昼時だったため、
職人さんたちが火の見櫓近くでお食事中で撮影を躊躇われたので
あまり画像がありません。あしからず。

(撮影日:2012年10月16日)


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お寺の入口道路を跨ぐ火の見櫓 [火の見櫓(山梨県)]

山梨県富士吉田市、浅間町の火の見櫓。
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消防団詰所の向こう側に立ってます。
この角度だと、詰所の敷地に立っているようにも思えますが、じつは・・・

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そう、この火の見櫓も跨いでいるんです。
ここは前エントリーの上吉田のものとは違って公道跨ぎ。
道路の突き当たりに如来寺というお寺があるのですが、
その入口に立つ格好となっています。
まるで仁王門の代わりを務めているみたいですね。

脚部は相変わらずガニ股ですが、上吉田に比べてちょっと華奢な印象。
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頭の横架材は車が当てたのか、ちょっと曲がってました。

背丈が分かるように、櫓の足元に自分が立ってみました。
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逆光なのでちょっと画像が暗いのはご容赦。
自分の身長は(推定)172センチほどなので、そこから高さ検討してくださいませ。
通行可能なのは1トントラックくらいまでかな?

普通、線路下をくぐったりする背の低いトンネルには
通行車両の制限高さの道路標識があったりするけれど、
こういう火の見櫓には表示がないんですよね。
金沢木舟のもたしかそうでした。
まあ地元のよく分かった人たちしか通らないような道だから、
あんまり関係ないのかもですが。
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屋根が4角で見張り台が丸型なのは上吉田と同じ。
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でも屋根の角のデザインはこちらのほうがちょこっとだけ凝ってますね。
アンテナはありますがスピーカーは隣接の柱にあるので、比較的すっきりしています。
半鐘にはちゃんと木槌が備わっているので、今でも叩いているのでしょうか。

道路跨ぎだからというわけではないですが、
いつまでも、大事に残していって欲しいですね。

(撮影日:2012年10月16日)


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素敵なガニ股櫓 [火の見櫓(山梨県)]

富士吉田市、上吉田の火の見櫓。
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火の見ヤグラーのあいだでは(たぶん)かなり有名な火の見櫓。

「火の見櫓 地域を見つめる安全遺産」のなかでも写真が掲載されていますが、
足元のフォルムを含めて独特のデザインに惹きつけられます。

ガニ股部分は背が高く、車の通行が可能な構造。
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過去に見た茅野市金沢木舟のものは公道上に立ってましたが、
これは福島県古殿町のタイプと同じで公共施設の出入口が立ち位置です。

残念ながら訪問時は消防団詰所の建替え工事の真っ最中で、
防護の囲いがあったために実際に車でくぐり抜けることが叶わず。
またいつかすっきりしたところを見に訪れたいと思います。

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富士山とコラボ。
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この火の見櫓を取材したのと同じような時期に
U1教授もここを訪れたようで、取材記事が透明タペストリーに掲載されています。
そちらもぜひご覧のほどを。
教授曰く、「富士吉田のアールヌーボー」。
まさに言い得て妙かな。

(撮影日:2012年10月16日)


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駅前の火の見櫓は屋根なしでシンプル [火の見櫓(山梨県)]

山梨県大月市初狩町、下初狩の火の見櫓。
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中央本線初狩駅の駅前通り、交差点の一角にちょこんと立っています。
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背丈はさほどではなく、屋根もありません。
火の見としては比較的珍しいスタイル。
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半鐘はきれいですね。

じつは下初狩にはここからすぐの国道に出たところに消防団詰所があり
傍らに立派な四脚タワー型の火の見櫓が立っているので、
この駅前のものはその補助塔、中継塔の役割があるのだろうと思われます。

でもって、そのメインタワーのほうは取材なし。
今回の取材旅は狛犬がメインだったので、時間がなくて・・・。

(撮影日:2012年10月16日)


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狛犬?、、、鯰? [狛犬・寺社(山梨県)]

山梨県大月市、初狩町下初狩の八幡神社。
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中央本線初狩駅の南側、静かな森の中に鎮まっています。

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小さな神社ですが、ここにもまた個性的な狛犬がいまして。。。

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・・・狛犬?
一説では鯰ではないかという評価も、ネット上でちらほら。
そんな情報をたよりに気になって現地にやって来て見たら、
・・・・・・やっぱり鯰にしか見えませんでした。
もしくはオオサンショウウオ?
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台座に「昭和二十八年十二月吉日 臺石改築」とあり、
建立年は不明ですが“はじめちゃん”で括って問題ないでしょう。
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いづれにしても唯一無二の存在ですね。

拝殿前にはお手本のような、しょうわ狛犬。
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平成9年建立。

本殿、例によって(?)撮り忘れ。
迂闊な調査が多いです(アセ)

(撮影日:2012年10月16日)


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里山にひっそり鎮まるお猿さま [狛犬・寺社(山梨県)]

昨年10月、カフェバロのミニミニ講座で狛犬に関する講座を開催したことは
以前のエントリー記事にあるとおり。
基本的にそれまでに取材した狛犬の画像を使用したわけですが、
それ以外の未取材の狛犬にも、どうしても仕込みたいネタがありまして
安曇野から日帰り可能な範囲で出張取材を何回か実施しました。

その一環として、10月16日に山梨方面に取材ドライブした内容を
遅ればせながら順次アップしたいと思います。


山梨県上野原市、上野原の佐田神社。
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中央道上野原インターから車で数分の場所にあるのですが、
とにかく場所が分かりづらいです。

おおよその場所は地図で見当がついていたのですが、
車道からの進入路がいったいどこなのか皆目分からず、
あっちこっちをウロウロしておよそ30分。
道路端に居た地元の人に話しかけて、ようやく進入路を確認。
畑か民家の入口にしか思えないような場所から、神社参道が続いていました。
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ご祭神など、由緒の諸々はまったく不明。
上述の住民に場所を尋ねたときに「猿田彦さま・・・」という言葉が混じっていました。
しかし実際の神社にある石灯籠には「山王大権現」の文字が見えます。
2012.10.16.sata12.JPG
下記の猿の存在とも考えると、どうやら日枝神社系の神社かもしれません。
(詳細情報を求む。。。)

というわけで、ここでは狛犬の代わりにお猿さんがお待ちかね。
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年代を感じさせる、古いお猿さんです。
ユニークなのは左右でスタイルが異なること。
参道側から社殿に向かって右側は前のめりの格好。
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左側は胡坐をかいたような座の格好。
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右側の背中には「□山王前」の文字。
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そして左側の背中は「享保十八年 友清建之 享和二年 新六再營之」とあります。
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享保18年=1733年、享和2年=1802年。

じつは社殿の左奥のほうに、
上述の右側のお猿と同じスタイルの猿さんが横たわっていました。
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破損していますが、もしかしたらこれは左側の胡坐の先代なのかもしれません。
もともと前のめり猿が左右一対で居たのが、何かの事情で破損してしまい、
再建したのが享和2年の胡坐猿ということなのかも。
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真偽のほどは不明ですが、いづれにしても年代的にもデザイン的にも
非常に貴重な存在であることは間違いなさそうです。
さんざん探し回った甲斐がありました。
甲斐の国なだけに・・・(ry

(撮影日:2012年10月16日)


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分村後の新しい鎮守の神様 [狛犬・寺社(安曇野市)]

安曇野市豊科、上鳥羽の諏訪神社。
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旧国道147号(現県道316号)沿いから長い参道が続き、
静かな境内が奥まった場所に広がっています。
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かつての糸魚川街道(千国街道)が通っていたことを伝える碑。
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江戸時代初期、まだ鳥羽村がひとつだった頃、
現在の下鳥羽大同神社が全体の鎮守神として祀られていましたが、
享保年間(1716~1735)のうちに上下に鳥羽村が分村することになり、
ここに上鳥羽地区の産土神として諏訪神社が誕生したということのようです。

細長い参道の奥に佇む、拝殿と社務所。
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神殿は覆屋に囲われています。
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境内裏手に流れる清流がいい感じです。
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そして狛犬は拝殿前に一対。
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昭和18年9月25日建立。

なかなかユニークな表情ですね。
体全体が荒っぽいザラザラ的な印象ですが、
大同神社の狛犬も鑿跡をわざと残して彫ってある感じでしたが、
ここもわざとこんな彫り方にしているのでしょうかね。
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さらに驚きなのは裏書きされた石工。
「サヌキ木田郡牟礼村 石工 島本伊太郎」とあります。
讃岐=香川県の石工さんなんですね。

いったいどういった経緯で四国の石工がわざわざ信州の神社のため
狛犬を彫り上げることになったのでしょうね。
まったく無縁というわけではなかったでしょうけれど。

でもそういう目で見ると、たしかにこの狛犬は安曇野や松本界隈では
あまり見かけないタイプですよね。
吽形のほうは角があるし、阿吽ともに歯が人型に彫られているなど
幾つかの浪速型狛犬の特徴を捉えています。

戦時中に作成されたものながら、護国神社系に傾倒しなかった点においても
貴重な狛犬といえるでしょうね。

(撮影日:2012年6月20日)


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やはりスピーカーはないほうがスマートに思う [火の見櫓(安曇野市)]

安曇野市豊科、吉野の火の見櫓。
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撮影したのは昨年1月。
そのときフェイスブックには画像アップしたけれど、
ブログで記事にするのを忘れてました。
最近はブログには詳細記事を書いて、
FBは記事アップの告知に利用するパターン。

タイムリーに手っ取り早く情報を流すにはFBは便利なツールだけれど、
友達の投稿が多いと、あっという間にネタが下のほうへ流れてしまうので、
しっかりとした記事を残すには、やはりブログのほうが便利かなと。
ちなみにツイッターは、その効用について未だに理解不能な状態なので論外。。。

で、吉野。
地域の公民館、吉野コミュニティーセンターの建物に隣接して立っています。
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じつは3月に予定している次回ふるさとウォッチングin安曇野は、
この吉野地区が会場候補に挙がっておりまして。
んでもって画像取っていた思い出して、記事にせねばと思い立った次第。
もちろん、違う会場になるかもしれませんけどね。

集落の外れのような場所なので、ひらけた南方からだとけっこう目立ちます。
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デザインですが、スピーカーやアンテナの付属していないのは評価が高いです。
ホース干し装置も出しゃばってないのでいいバランスかと。
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惜しむらくは脚部の納まり具合。
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アーチが足元まで伸びていないので、なんとなく落ち着きません。
いつもU1教授が書いていますが、トラスやアーチは根元まで伸びているほうが
見た目にも美しいと、自分も思います。

なのでこの吉野の火の見櫓は星5つで満点なら星4つってところでしょうか。
皆さんの評価はどうですか?

(撮影日:2012年1月24日)


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