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やっぱり電線が・・・ [火の見櫓(安曇野市)]

安曇野市堀金烏川の火の見櫓。
2013.02.23.karasugawa1.JPG
堀金総合支所から国営公園に向かう道すがら、
第13分団第1部の詰所に隣接して立っています。

天気が良い日は背景の常念岳とのセットでいい画像が撮れる、、、はずなのですが、
両者を一緒に撮ろうとするとどうしても電線が邪魔になってしまい(‐‐#

櫓は安曇野スタンダードな三脚柱。
一度塗り直しをかけてあるのか、塗装は比較的きれいです。
2013.02.23.karasugawa5.JPG
避雷針のしっかりした屋根は見張り台とともに六角形。
ホース干し用の滑車が付いていますが、
スピーカーや無線アンテナは付属していないので見た目はすっきりですね。
2013.02.23.karasugawa2.JPG
半鐘は見張り台と踊り場にもあり、
踊り場のほうはワイヤーロープで縛られています。
2013.02.23.karasugawa3.JPG
木槌の存在は確認できるので、まだ今でもしっかり叩かれているかな?

足元は、ちょっと微妙。
2013.02.23.karasugawa4.JPG
アーチが足元まで伸びていれなお良しですね。

背丈がもうちょっと欲しいと感じるは欲張り?
まあ、電線を除けばロケーションも単体の様子もまずまずいいところです。

(撮影日:2013年1月30日)


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安曇野にもある、立派な獅子山 [狛犬・寺社(安曇野市)]

(2014年7月19日、文末に追記しました。)
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安曇野市三郷明盛、及木地区の伍社宮。
2013.02.15.goshamiya2.JPG
同地区の産土神ですが、隣接する中萱地区との境界に近く、
中萱の産土神である熊野神社も及木に近い場所に位置するため、
両社は非常に接近した関係にあります。
2013.02.15.goshamiya1.JPG
少しひいた所から眺めてみると、
場所によっては一体の鎮守の森のようにも見えますね。
(画像左側が伍社宮、右奥のほうが中萱の熊野神社。)

鳥居をくぐるとすぐに狛犬が鎮座していますが、
まずは狛犬の前を素通りして。
2013.02.15.goshamiya3.JPG
拝殿と社務所
2013.02.15.goshamiya12.JPG2013.02.15.goshamiya13.JPG
年季の入った拝殿の扁額。
2013.02.15.goshamiya14.JPG
境内社。
2013.02.15.goshamiya18.JPG2013.02.15.goshamiya17.JPG
本殿は明和6年(1769)の穂高神社式年遷宮で新築されたものを、
その60年後の文政12年(1829)に当社へ払い下げられたもの。
2013.02.15.goshamiya15.JPG2013.02.15.goshamiya16.JPG
詳細割愛しますが、穂高神社本殿の特徴がよく出ているそうで、
安曇野市の有形文化財指定を受けています。
ちなみに明和6年新築となれば、穂高神社若宮社前にある
同社の初代狛犬と同い年になりますね。

さて、見どころの狛犬。
立派な、、、そう、まさに立派な獅子山です。
2013.02.15.goshamiya8.JPG2013.02.15.goshamiya4.JPG
明治41年9月建立。
2013.02.15.goshamiya9.JPG2013.02.15.goshamiya5.JPG
獅子山は江戸時代に江戸において発展した狛犬の一形態で、
通常は親獅子と子獅子のセットになっています。
「獅子は生まれて三日経った子獅子を千尋の谷へ突き落とし・・・」
という有名な一説を題材にしたものと一般には考えられており、
粋で派手好きな江戸庶民の気質に嵌る類型だといえるでしょう。

獅子山で鎮座する狛犬はだいたいが躍動感ある姿で表現されていて、
今の時代においても多くの狛犬愛好家に親しまれるところですが、
地方色ある狛犬のごたぶんにもれず、所在地は東京とその近郊に限られ、
その他の地方では滅多に出会うことがありません。
信州では自分はこの伍社宮の獅子山しか知りません。
長野県内でここにもあるよ、という情報がもしあれば
ぜひお知らせください。すっ飛んでいきます(^^)

で、狛犬たち。

全体に躍動感溢れた、立派な獅子ですが、
細かなところの彫りが優れていると感じます。

胴体に炎立っているような模様。
2013.02.15.goshamiya7.JPG
筋肉が隆起しているかのような凹凸ある胴体。
2013.02.15.goshamiya22.JPG
内側を彫り抜いた爪先。
2013.02.15.goshamiya21.JPG
この爪先の裏側まで彫り抜くというのはかなりのこだわりがあったのでしょうか。
2013.02.15.goshamiya23.JPG
この獅子山を初めて目にしたのは3年前ですが、当時はここまで気づきませんでした。
今回、何度目かの再訪でしたが、そういうこだわり部分を確認できて良かったです。

表情もいい面構え。
惜しいことに牙が一本欠けています。
2013.02.15.goshamiya10.JPG2013.02.15.goshamiya6.JPG
吽形には子獅子が一頭。
2013.02.15.goshamiya20.JPG
親も立派なら子もたくましい。
父ちゃんもしくは母ちゃんを見上げる表情に意志の強さを感じます。

子獅子にもちゃんと親とおなじ模様が入ってますね。
2013.02.15.goshamiya11.JPG

江戸獅子山は溶岩を用いて山をこしらえるのが一般のようですが、
ここでは普通の(?)石を用いて築山されています。
石の種類はごめんなさい、勉強不足であまりよく分かっていません。。。

阿吽ともに築山の裏手に制作者の記銘がありました。

彫刻師 諏訪神宮寺社前 北原栁太郎
岩組師 南安曇郡三田村 中谷利一郎

年代は表側に寄付人の名前とともに記銘されていました。

安曇野だけでなく、信州を代表する獅子山をもつ伍社宮。
おすすめの神社です。
2013.02.15.goshamiya19.JPG

(撮影日:2013年2月9日)

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(追記)
2014年になってからの話です。
この伍社宮の獅子山を制作した石工、北原柳太郎という人物について、
彼の子孫である諏訪市の石材店「石柳北原」の社長さんと出会う機会に恵まれました。
2月頃、柳太郎氏から数えて5代目となる現社長とともに伍社宮で対面、
北原さんの側では代々の作品を整理して写真集まで整えておられていたのですが、
同社の獅子山については情報が残っていなかった様子で、
私からその存在をお知らせしたところたいへん驚かれていました。

一方では柳太郎氏についていろいろ話を伺うことができたりと、
私にとっても非常に有意義な出会いになったのです。

北原さんの石材店は諏訪大社上社のある神宮寺地区にあるのですが、
子獅子を含めた狛犬3体に使用されている石材がこの神宮寺地区の裏山から
産出される「神宮寺石」と称される安山岩の一種であるあることが分かりました。
今ではこの神宮寺石は枯渇してしまい、もうこの獅子山の狛犬のような
大型の作品は制作できないとのことでした。

信州にある獅子山という点において希少価値が高いと考えていた私ですが、
加えて素材としての希少性も付加されたことで、今後より一層
この獅子山一対の文化財的価値を公に評価されるような活動に
力を入れて行きたいと思うようになりました。

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タグ:狛犬
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