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坂城町指定有形文化財の狛犬 [狛犬・寺社(埴科郡)]

長野県埴科郡坂城町坂城の坂城神社。

坂城のまちは旧北國街道の宿場町のひとつ、坂木宿の発展した町。
坂城神社はその宿場の北の枡形からさらに北進した、里山の麓に鎮座しています。

参道となる道の途中に一の鳥居となる木造の両部鳥居。
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境内入口に大きな杉の大木が交差点の真ん中に立っていて、
社頭の雰囲気を醸し出しています。
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参道右手に手水舎。
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同じく左手には社務所。
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一対目の狛犬が居ました。
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昭和30年(1955年)10月吉日建立。

尾立ちに眉毛、鬣や歯並びなどなど、浪速の空気も感じるデザイン。
ですが、ここは阿形にしがみつく子獅子の愛嬌がいい感じ。
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正面から見ると、なんとなく原石の姿が見えてくるようです。
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一対目の狛犬を過ぎると文化財の案内版がありました。
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坂城町指定文化財の狛犬が一対いるわけですが、
それは上記の子たちではなくて。

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天和2年(1682年)8月壬戌建立。
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背中に記銘があり建立年のほかには
「奉寄付高麗狗一雙 石川市左衛門義孝」と記されています。

石川某は石工ではなく奉献者のようですね。
詳しくは案内板をご参照。

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顔つきも厳しくもあり、また凛々しさも感じられますが、
ボリュームは決して大きくはないです。
が、胸をはってがっしりした体躯と全体的なイメージは
国重文に指定されている京都の籠神社の狛犬を想起させますが、
丸みを帯びた様子は、あるいは東京の赤坂氷川神社に居る
延宝3年~5年に制作された狛犬1対をも感じさせます。

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石造の参道狛犬はその大半が近世以降の作ということもあってか、
文化財指定の世界ではお世辞にも日の目を見ているとは言い難い状況があります。
そんななか、江戸中期作というこの狛犬をしっかり町指定文化財として認定し、
覆い屋まで設けて保全している地元坂城町に敬意を表したいと思います。

もちろん文化財指定そのものが目指すべきところというわけではないですが、
少なくとも狛犬に対する世間の関心を高める効果と
当該の狛犬の歴史的芸術的価値を後世に伝えるためにも
文化財指定という動きは有効手段であることには違いないと思います。
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さて、拝殿に進んで参拝。
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ご祭神は、大己貴命。

式内社で、明治初年に郷社、昭和に入って県社に昇格。
創建年は不明ですが、日本武尊東征の折り、
祖神を祀ったのが始まりとの言い伝えがあるそうです。

拝殿前には土俵、
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宝物庫(?)
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厳島社。
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社殿背後の丘を登ることが出来、
そこからは本殿などが一望できます。
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その神殿を取り囲むようにして多数の石祠や石碑などが存在。
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木造の摂社もありますが、圧倒的な数の石祠ですね。
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今回は時間もなくて神社に立ち寄ったのみでしたが、
宿場だったまちなかには古い町屋もけっこう残っている様子で、
また改めて訪れてじっくりとまちなかを散策してみたいと思いました。
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(撮影日:2014年3月22日)


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明科のまちなかで盲点でした [火の見櫓(安曇野市)]

安曇野市明科、中川手の火の見櫓。
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安曇野市の明科総合支所のすぐ近所に立っていまして、
支所の駐車場からズドンと目の前に見えているのですが、
なんと今日この日までまったく存在に気づいていなかったという。

こちら、火の見ヤグラーを自称するようになってかれこれ数年経ち、
その間にかなりの回数で明科支所に足を運んでいましたが、
どういうわけかこの子に気づくことはありませんでした。
通常なら視界に入っていなくても、火の見櫓センサーが働いて
すぐにその存在を察知するわけですが、もしかして明科のまちなかには
そのセンサーを無力化するジャミングでもなされているのでしょうか。。。

などというつまらぬ冗談はさておき、
傍まで行ってさっそく取材。
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コンパクトカメラで撮ったので、若干ピンボケもありますが、
正面から見ると、なかなかスタイルの良い子だったりします。
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足元のスタイルはいいですね。
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銘板プレートがありました。
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「信州 明科」
「波場鐵工場」
「昭和廿九年九月建設」
の文字がすべて右から記されています。
この界隈の火の見櫓は昭和30年代~40年代前半が大半なので、
この子は比較的古い年代に区分されますね。

支所から見て反対側に回ると、こちらが消防団詰所の正面でした。
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近所の方に取材すると、火の見櫓はもともとこの建物の正面側に立っていたそうで、
後年になって現在地に移動したのだそうです。
その年代や経緯などは詳しく覚えていないようでしたが、
屯所の整備に合わせての移築と考えるのが自然でしょうね。

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半鐘も大きなものが付いていました。

よく往来するまちなかでもこんな新しい発見があることにびっくり。
慣れた町だからと侮っていては痛い目(?)に遭います(^^;

(撮影日:2014年3月25日)


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