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旧高井村消防発祥の地 [火の見櫓(上高井郡)]

前エントリー記事までの高山村に建つ火の見やぐらたちは
3年前の春に取材した火の見やぐらを最近になって再訪し、
その存在を再確認できたことでようやく記事アップに至ったものばかり。
ここからは、3年前には取材できておらず、
今回の再訪で取材を行った高山村のその他の火の見やぐらたちをいくつか紹介。

長野県上高井郡高山村、赤和地区の火の見やぐら。
20150504akawa1.JPG
2階建ての消防団詰所の傍ら、三叉路の交差点脇に佇んでいます。

4脚柱のスタンダードモデルで、ブレースも下半分がリング式ターンバックルで
上半分が平鋼&山形鋼の組み合わせという、同地方特有のデザイン。

ただ屋根はこの辺でよく見かける8角形ではなく4角形。
20150504akawa2.JPG
先端の蕨手の柄の部分が長めなのと、避雷針のデザインが特徴的ですね。

正面中央には金属切抜き文字で「赤和分団」とあります。
20150504akawa3.JPG

脚部がユニークで、建物側の2辺がリング式ターンバックルのブレース。
20150504akawa4.JPG
そして道路に面した2辺がアーチになっているのですが、
2辺だけアーチというのも珍しい気がします。

銘板がありました。
「鉄骨建築 警鐘ロー
 高田鉄工所
 上田市川原柳町
 TEL 上田730」
20150504akawa5.JPG
珍しくも上田市から馳せ参じたようです。
警鐘楼の楼がカタカナなのがいいですね。

足元正面には注連縄の張られた道祖神文字碑があるのですが、
その傍らに記念標柱があり「高井村消防発祥の地」とあります。
20150504akawa6.JPG
20150504akawa7.JPG
どうやら昭和31年まで存在した旧高井村における
消防活動組織(消防組?)の始まった記念の場所のようですね。

そして同じ標柱には「阿弥陀堂半鐘」とも書かれています。
具体的な解説がなかったので意味するところがよく分からないのですが、
見張り台に装備されている半鐘のことを指しているのでしょうか?
20150504akawa8.JPG
むかしこの地か近所にあった阿弥陀堂の半鐘を
そのまま火の見やぐらの半鐘に転用したということだと思うのですが、
地域の歴史を紐解いたわけではないのでハッキリしません。
でも、たぶんそういうことではなかろうかと・・・。

なにげない集落の一角に立つ平均的な火の見やぐらのような第一印象でしたが、
細かく見ていくと歴史的にもデザイン的にも突っ込みどころの多いやぐらでした。
20150504akawa9.JPG

(取材日:2015年5月4日)



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