2本足が4本足に!? [火の見櫓(安曇野市)]
安曇野市明科、潮沢地区の火の見やぐら。
国道19号から国道403号に入って筑北村方面へ少し車を走らせると、
道路沿いに消防団詰所と並んで立っている姿を見ることができます。
田園風景が売りの安曇野市にあって貴重な里山集落の潮沢。
いろんな地域活動の縁があってしょっちゅう出かけるエリアなので
この火の見やぐらはもう数え切れないほど目にしているのですが、
その珍しい立ち姿が以前からずっと気になっていました。
真横から見るとこんな感じ。
4本足のタワー型といえば東京タワーのような姿がセオリー。
近年新たに建てられたものだと絞りのないずん胴タイプも見られますが、
ここの子はそれらとはまたちょっと違う感じ。
片側が地面に対して垂直に立ち上がり、もう片方はわずかに傾斜している様子です。
おまけに火の見やぐらとしては珍しい折板屋根を採用。
梯子は落下防止用の柵が、そして脚部は昇降用足掛けがちょこんと付け足されていますね。
細かなところはさておき、全体的な形状の不思議さの疑問を解消すべく、
今回思い切って地元住民の方に取材を敢行。
(というほど仰々しいものではないのですが。)
もともと30数年ほど前までは木造の火の見やぐらが立っていたのですが、
詰所の建て替えに伴って新たに鉄骨造のやぐらを新築。
その際、ノーマルな3~4本足タワー型とせず、なぜか2本足で作ったのだそうです。
2本足やぐらの上部には当然ながら半鐘があり、消防団員は梯子を上って打鐘するわけですが、
やはり2本というのは鉄骨であってもグラグラして相当怖かったらしく。
その後、町からの助成金なども受けることができ、
2本の足を付け足してようやく安定感を出すことができたのでした。
それが今から数えて10数年ほど前のことで、屋根もその際に増設したもののようです。
ターンバックルがリング式ではなく建物でよく使用されるノーマルタイプが用いられているのも、
4本足タイプなのに山形鋼ではなく角型鋼がメインの脚部に使われたのも、
そういう背景から建築→改築されたものだったためのようです。
なぜ鉄骨で2本足を作ってしまったのかについてはヒアリングを忘れてしまいましたが、
おそらく従前の木造やぐらが2本足の梯子型だったのかもしれませんね。
それで同じようなデザインでやってみたものの、ことのほか揺れがひどくて
困ったことになってしまったというのが真相ではなかろうかと推測。
のどかな里山の集落に立つ火の見やぐらとしては異質なイメージもしますが、
歴史を振り返るとなるほどなという印象になりますね。
(取材日:2016年1月13日)
国道19号から国道403号に入って筑北村方面へ少し車を走らせると、
道路沿いに消防団詰所と並んで立っている姿を見ることができます。
田園風景が売りの安曇野市にあって貴重な里山集落の潮沢。
いろんな地域活動の縁があってしょっちゅう出かけるエリアなので
この火の見やぐらはもう数え切れないほど目にしているのですが、
その珍しい立ち姿が以前からずっと気になっていました。
真横から見るとこんな感じ。
4本足のタワー型といえば東京タワーのような姿がセオリー。
近年新たに建てられたものだと絞りのないずん胴タイプも見られますが、
ここの子はそれらとはまたちょっと違う感じ。
片側が地面に対して垂直に立ち上がり、もう片方はわずかに傾斜している様子です。
おまけに火の見やぐらとしては珍しい折板屋根を採用。
梯子は落下防止用の柵が、そして脚部は昇降用足掛けがちょこんと付け足されていますね。
細かなところはさておき、全体的な形状の不思議さの疑問を解消すべく、
今回思い切って地元住民の方に取材を敢行。
(というほど仰々しいものではないのですが。)
もともと30数年ほど前までは木造の火の見やぐらが立っていたのですが、
詰所の建て替えに伴って新たに鉄骨造のやぐらを新築。
その際、ノーマルな3~4本足タワー型とせず、なぜか2本足で作ったのだそうです。
2本足やぐらの上部には当然ながら半鐘があり、消防団員は梯子を上って打鐘するわけですが、
やはり2本というのは鉄骨であってもグラグラして相当怖かったらしく。
その後、町からの助成金なども受けることができ、
2本の足を付け足してようやく安定感を出すことができたのでした。
それが今から数えて10数年ほど前のことで、屋根もその際に増設したもののようです。
ターンバックルがリング式ではなく建物でよく使用されるノーマルタイプが用いられているのも、
4本足タイプなのに山形鋼ではなく角型鋼がメインの脚部に使われたのも、
そういう背景から建築→改築されたものだったためのようです。
なぜ鉄骨で2本足を作ってしまったのかについてはヒアリングを忘れてしまいましたが、
おそらく従前の木造やぐらが2本足の梯子型だったのかもしれませんね。
それで同じようなデザインでやってみたものの、ことのほか揺れがひどくて
困ったことになってしまったというのが真相ではなかろうかと推測。
のどかな里山の集落に立つ火の見やぐらとしては異質なイメージもしますが、
歴史を振り返るとなるほどなという印象になりますね。
(取材日:2016年1月13日)