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信州で珍しい出雲丹後 [狛犬・寺社(上伊那郡)]

長野県上伊那郡箕輪町、東箕輪の長岡神社。
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伊那谷の最北部、箕輪町の中心エリアから東に走り、
天竜川の十沢橋を渡って長岡地区に入ると、
東のはずれの高台エリアに同社は鎮座しています。

石造の一の鳥居をくぐり、両部鳥居の二の鳥居へ。
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杉などの大木が林立するな社叢。

拝殿の傍らに立つ巨大なハリギリの木は長野県の天然記念物指定です。
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樹齢約三百数十年、幹囲6.5m 樹高30mの古木が立派でした。
(現地の石版の解説はかすれて読みづらかったです。)
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境内の石造物。
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第六天、天照皇大神宮。

拝殿と本殿。
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本殿は覆い屋に囲われています。
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ご祭神は誉田別命。
本殿は町の有形文化財指定。

そして狛犬は石段の手前に居ます。
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昭和11年(1936)9月建立。
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出雲丹後ですが、長野県内では珍しいと思います。
自分が県内で出会ったのがこの子が初めてです。
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阿形の足元には子獅子もいます。
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来待石ですが、昭和初期の作品ということもあり、
風化による目立った損傷もなく、今のところはいい状態のようです。
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(撮影日:2012年9月22日)


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オリジナルな狛犬の居る荒神様 [狛犬・寺社(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町、荒神社。
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全国各地の荒神さまのご多分にもれず、竈三柱神を祀っています。
ご祭神…
奥津比古命(おきつひこのみこと)
奥津比売命(おきつひめのみこと)
火産霊命(ほむすびのみこと)
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神社は市街地の南側、荒神山の森のなかにひっそりと佇んでいます。
山全体がホテルとか公園とか美術館とか運動場とか、
町民の憩いの広場的存在になっているようですが
参道も境内も普段から人気がないのか、あるいは寒い時期だからということか、
自分たちが参詣している間は誰も出会いませんでした。

これは二の鳥居。
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参道はきちんと麓から続いているらしく、
一の鳥居はもっと下にありますが、寒いのと日陰は雪もけっこう残っていたので、
今回は二の鳥居手前にある駐車場から参詣させてもらいました。
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それでも鬱蒼とした鎮守の杜の参道は雰囲気があってよろしいです。
2013.01.06.kou14.JPG(祖霊社)
2013.01.06.kou15.JPG(稲荷神社)

最後の石段を上ると玉垣に囲まれた境内が。
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狛犬は拝殿前に一対。
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昭和4年10月建立。
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正面を見据えていますが、あまり強面とはいいづらいですね。
それに左右とも口を開いているので、どうにも阿吽とはいいづらい。
また出雲丹後型の特徴を幾つか捉えているようにも見えるけれど、
それと特定できるほどのものでもなくて。
制作者の記銘がないのが残念ですが、類型に属さないオリジナルと考えていいかも。
とてもユニークな存在ですね。
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一部欠損も見られるようなのがちょっと残念。
苔むしているのは雰囲気があっていいという見方もできますが、
あまりほったらかしだと本体によろしくない影響も出るので、
出来れば定期的にきれいにしてあげてほしいですね。

立派な拝殿ですが、本殿の写真が撮り忘れてしまいました。
あまり寒い時期に取材ツアーをすると、こういうことになりがちです。
これでまた再訪の必要な神社がひとつ。。。

(撮影日:2013年1月6日)


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松本型狛犬のいる、御柱の立つ神社 [狛犬・寺社(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町、三輪神社。
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辰野駅を出て線路沿いに諏訪方面へ向かい、踏切を渡ってすぐの場所。

ご祭神は、
大己貴命(おほなむちのみこと)
建御名方命(たてみなかたのみこと)
少彦名命(すくなひこなのみこと)。

創建年ははっきりしていないようですが、
別の場所に祀られていたのを天正年間(1573~1592)、
現在の地へ移されたといわれています。
名前や祭神からして奈良県桜井市三輪の大神(おおみわ)神社系かと思われますが、
やはり建御名方命を祭る諏訪信仰あって御柱を立てて祭りを行っているようです。

狛犬は一対。
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江戸亜流の松本型。
松本平一円で見かける、鬣の流麗なスタイルですね。
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昭和6年10月建立。
石工として記銘があるのは田近勝之、田近正一の2名。
やはりこの一対も、松本型の彫師としてよく名の挙がる田近氏の制作でした。
松本市内や松川村の鈿女神社あたりの同氏の作に比べると
すこしおとなしめの印象もありますが、良作に違いないと思います。

拝殿があり、本殿の間にもうひとつ建物あるのは祝詞殿だそうです。
こういう形式は珍しいですね。
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本殿は覆屋に囲まれています。
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文政11年(1828)建立。
棟梁は諏訪の宮大工小口直四郎代昌。
立川流二代目・立川和四郎富昌の弟子で、本殿は辰野町の有形文化財指定。
覆屋のため肝心の本殿がしっかり鑑賞出来ないのはちょっと残念ですね。

ところで拝殿の正面上部に大きな蜂の巣が目に付いたのですが、
その背後になにやら人型の彫刻が。
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本殿には仙人の彫り物があるというので、その類かと思われますが、
それにしても顔が見えないと…。

(撮影日:2013年1月6日)


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ふたつの市町にまがたる信濃の国二ノ宮(其の二) [狛犬・寺社(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町、小野の矢彦神社。
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前回エントリー記事の小野神社に隣接する、同じく信濃の国二ノ宮。
小野神社同様、正月休みに詣でたのですが、画像は一部を除いて昨年9月訪問時のものです。

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国道153号を跨ぐ大鳥居。(この画像は今年の正月に撮影したもの。)

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塩尻市の地籍に存在する神社ですが、同神社の境内のみ辰野町の飛び地扱い。
こうなった経緯の概要は小野神社の項で書いたので、ここでは割愛。
どういう境界になっているかの地図だけご参考まで。(クリックで拡大)
onoyahiko.png

とにかく、両神社合わせて広大な社叢を誇る、歴史ある名社です。
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小野神社同様、建造物で長野県宝となっているものも多く存在。
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神楽殿、天保13年(1842)建立。
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二代目・立川和四郎富昌の作。

勅使殿、江戸時代作。
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拝殿と回廊、天明2年(1782)建立。
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初代・立川和四郎富棟の作。
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本殿の様子。
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ご祭神は大己貴命ほか大勢。

狛犬は拝殿前に一対。
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昭和5年11月建立。
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小野神社に比べて少しおとなしめの彫りですが、表情はやはり個性的で、
請負人や石工の名前もはっきり記銘がありました。

請負人:小野初弥
設計彫刻:小野肇

小野神社との境界は境内にて明確に分かるようになされています。
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上の写真は溝で仕切られた境内の境界線。
画像左側が小野神社、右が矢彦神社。
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この写真は先日の初詣の折に追加撮影した境内西側の様子。
境界がはっきりと分かります。ご丁寧に境界標の石碑まで。
塀も左側の小野神社は板塀、矢彦神社側はブロック塀と、様子が異なっていて面白い。

神仏習合で寺社が相並ぶ様子は他に見受けますが、
同格の神社が実質同一の敷地に並び立ち、且つ敷地境界を施していて、
さらには地域の行政区画が分離していて、それでいて学校なんかは両者一緒。
なかなかにユニークな土地柄であり、神社の姿ですね。

(撮影日:2012年9月15日)


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