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境内社の小さな子 [狛犬・寺社(長野市)]

長野県長野市、芹田下神社。
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同社には小ぶりで可愛い狛犬がいるとの情報があり、
以前から訪れたくてなかなか時間が取れなかったのですが、
先日仕事(狛犬関係ではない)で朝から長野市だったため、
少し早めに到着して以前から気になっていた同社を訪問。

時間が早朝7時前ということもありますが、
住宅街の先に鎮座する同社は静かな境内でした。
こじんまりしていますが、とてもきれいに環境が保たれています。

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鳥居の脇にはケヤキの巨木が立っており、
市の保存樹木に指定されている模様。

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境内の由緒書きによると、ご祭神は
南方刀美命(みなかたとみのみこと)
諏訪社ご祭神とされるタケミナカタ(建御名方神)の別称ともされる神名ですね。
かつては諏訪社と称していたようで、社殿には諏訪梶の御神紋もあります。

拝殿は寺のお堂のような外観で、茅葺+鋼板葺きの屋根が印象的。
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本殿は一間社流造。
腰壁が幣殿と合わせて鉄板にて保護されています。
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さて、狛犬は本殿脇の境内社の蠶神社にいました。
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記銘によると、御社は明治25年1月16日に建立。
石工は上水内郡旧吉村の田中重吉正信となっています。
但し狛犬は同じ石工が彫ったものかどうか、定かではありません。

御社の台座の両脇にポツンと蹲踞している、小ぶりな狛犬一対。
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阿形は有角、吽形は・・・これ、宝珠でしょうか?

顔はすこしひしゃげた感じ。
前髪をセンター分けしている感じは江戸っぽい印象。

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シンプルな彫りで、これといった秀でた特徴はないのですが、
岡崎型(現代と古代の両方)がかなりの頻度で出現する
長野市内の神社のなかでは、オリジナルというだけで希少性を感じます。

同社近くには芹田と名の付く神社はほかに上社、下社とあるそうです。
そちらにも機会があればぜひ足を運んでみたいと思います。
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【撮影日:令和2年(2020)8月2日】

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梶の葉と真田六文銭 [狛犬・寺社(長野市)]

このところまともな休日が確保できなくてゆったりと新規(神社)の取材が出来ずにいるのですが、
それでも5月から6月にかけて、幾度か北信方面に仕事で出かけた折に
その所用の前後に時間を少し確保して、火の見やぐら神社の取材に奔走しました。
このところずっと続いている北信シリーズがまさにその取材報告なわけですが。。。

長野市平林、安達神社。
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コンビニストアに隣接している鎮守の杜という、
ミスマッチというか現代的というか、、、な境内周辺の様子。
場所は善光寺方面からまっすぐ東へ向かう国道406号線沿いになります。

実際のところ、当初から取材する目的があったわけではなく、
コンビニに用があったので車を停めたところ、
たまたま隣が神社だったので、じゃあついでに、、、となった次第。

境内入口すぐの鳥居。
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その両部鳥居のすぐ左右に鎮座する岡崎現代型。
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昭和29年5月建立。
石工名は彫られていませんでした。

いわゆる「あちこちに居る子」ということと、
社殿で氏子さんたちが大勢集まってなにやら会合しておられ、
ちょっと気持ちが落ち着かなかったので写真はこれだけ。

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現地には由緒書きがなくて取材時点で祭神は不明でしたが、
神紋が梶だったので諏訪系の建御名方命だろうと思いこんでいたところ、
それは間違いではなかったですが、主祭神として五十猛命の名が挙げられていました。
あと、譽田分命を含めて三柱の神様だそうです。
ネットに出回る情報ではこのほか、木花咲屋姫命 を加えているところもあります。
さて、どの情報が正しいのでしょう?

本殿はこちら。
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やはり瓦葺ですね。

摂社の白鳥社、、、だったかな?
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六文銭の幕が印象的です。
六文銭といえば、来年の大河ドラマで脚光を浴びる(予定の)真田家の家紋。
その真田家の御城下だった同じ市内の松代に真田家が崇敬した白鳥神社があるので、
もしかするとそこからの勧請かもしれません。違うかもしれませんが。

皇大神宮の社殿前にはもう一対の小ぶりな狛犬たちがいました。
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こちらは子取り玉取り。

台座に「昭和62年9月吉日 竣工記念」とあります。
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なんの竣工記念なのか?
まあ普通に考えれば、こちらの皇大神宮の社殿完成が、
ということなのでしょうが、これだけでは余所者にはよく分かりませんね。

市街地の一角ということで境内はさほど広くはなかったですが、
とてもすっきりして氏子さんたちがきれいに整備されている様子でした。
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(取材日:2015年5月4日)



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善光寺三鎮守、妻科神社 [狛犬・寺社(長野市)]

長野市南長野、妻科の妻科神社。
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湯福神社、武井神社と並ぶ善光寺三鎮守の一社。
場所は善光寺から見て南西の方角にあり、
長野県庁本庁舎の北側の閑静な住宅街の一角に在ります。

創建年は不明ながらも、情報によれば善光寺開山より歴史が古いとされる古社で、
延喜式における式内社であり、旧社格においては県社となります。

ご祭神は八坂刀売命。
相殿として建御名方命と彦神別命。
湯福神社や武井神社同様に諏訪大社系の神社ですが、
ここでは旦那様ではなく奥方が主祭神として祀られているようですね。

木造の両部鳥居をくぐって境内へ。
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一段高いところにたつ拝殿。
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そのさらにもう一段、高台に建っているのが本殿。
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下からだと見えづらく、横に回ってみましたが、、、あまり代わり映えせず。

拝殿向かって右側には天神社。
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覆い屋かと思って近付いてみると、これ自体が神殿でした。

失礼ながら内部を拝観すると、真ん中に菅公と思しき人物の像。
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そしてその両脇には木造と思しき狛犬が一対。
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いかんせん内部は暗すぎて、フラッシュを焚いてもこの程度でブレまくり。

拝殿前に戻ると、両脇手前には御柱。
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諏訪系の神社独特の世界ではありますが、
安曇野では普段見かけないのですよね、御柱って。
なのでこうして諏訪大社以外で御柱を目にすると新鮮な感覚になります。

こちらは昭和6年4月14日建立、県社昇格記念の灯篭(?)。
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ケヤキの大木が多いのはありがちな話ですが、
それぞれに名札のようなものが取り付けられているのが不思議。
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氏子の町内ごとの神輿庫。
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社務所かと思ったら地区の公民館で。
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社務所はこちらでした。
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さて、狛犬たちは参道入口の鳥居前両脇に居まして。
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居たのは、いかにもといった感じの岡崎現代型。
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建立年ですが、阿形の台座には「大正9年(1920)秋 御柱祭記念」とあります。
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一方で吽形の台座には「大正10年 9月建設」とあります。
御柱祭に合わせて奉献しようとしたところ、ことのほか設置まで時間がかかり、
けっきょく一年越しになってしまった、、、といった感じなのでしょうかね? よく知りませんが。

多数の奉献者氏名のほか、石工名も確認できました。
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「岡崎 酒井孫兵エ 刻」
前エントリー記事の武井神社に引き続き2対目の酒井孫兵衛。
どうして「衛」だけがカタカナで「エ」なのだろうか?

武井神社は大正15年でしたので、こちら妻科神社のほうが年長さん。
デザインは子取り玉取りなのが大きく異なりますが、(←※)
基本的な容姿はほぼ一緒ですね、当たり前ですが。
ただ、細かな(毛並みとか)部分を見てみると、若干の違いが感じられます。
(※なにをトチ狂ったか、武井神社も子取り玉取りのデザインでした。失礼しましたm(__)m)
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今回は仕事で遠征したついでの早朝6時頃の訪問で時間的余裕がない取材でしたが、
岡崎現代型でもスルーせずにしっかり観察して各地のものを比較してみると
いろいろ見えてくるものがあって、これはこれで楽しそうですね。
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(取材日:2015年6月16日)



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善光寺三鎮守、武井神社 [狛犬・寺社(長野市)]

長野市長野東町、武井神社。
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ふたつ前のエントリー記事の湯福神社と同様、
善光寺七社であり、そして善光寺の三鎮守の神様です。
湯福神社が善光寺西側一帯の町内を氏子としているのに対し、
この武井神社は東側の19町を氏子にしているとのことです。

由緒書きはこちら↓。
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ご祭神は健御名方神。
相殿神に前八坂刀売神と彦神別神の二柱。
ということで、境内には御柱がズンと立っています。
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数年前に建て替え工事を行ったらしい、まだ真新しい拝殿の内部に神殿狛犬が一対。
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阿形に角、吽形に宝珠が、それぞれの頭に備わっています。
近付いて見られないので年代は不明ですが、そう古い時代のものではなさそう。
でもしっかりと彫り込まれていていい感じです。

本殿。
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氏子会館(?)。
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そして社務所。
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拝殿本殿その他建築物はみな瓦葺なのは
やはり善光寺というお寺の鎮守という性格からでしょうか。

境内の摂末社。

猿田彦神と松尾社。
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稲荷社。
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その稲荷社の隣に写っている社殿は天神社、三峯社、金比羅社。
うっかり写真を撮り忘れ。

雷電の力石なるものもありました。
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そして参道狛犬はこちら。
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典型的な岡崎現代型。
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大正15年(1926)5月建設。
一方の台座には大正丙寅年御柱祭記念とあります。
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建設委員の名前が列挙されている一方で石工名もありました。
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岡崎 酒井孫兵衛 刻。

酒井孫兵衛は岡崎石工のなかで最も有名といっていい名跡で
岡崎現代型のデザインを開発確立させた、当時の岡崎を代表する石工ですが、
たぶん自分は酒井孫兵衛の作品を直接目にしたのはこれが初めてだと思います。
(記憶違いでなければ)

自分は岡崎現代型についてこれまで石工ごとの特長とか
そうした細かいこだわりを持たずに、ぶっちゃけスルーに近い状況だったのですが、
少しずつその微細な違いや特徴などに気が向くようになってきました。
といっても、どこがどう異なるのか、石工ごとの特徴がどんなものなのか、
これといって語れるほどのものはまだ持つに至っていないのですが。
(大陸から輸入されている“なんちゃって岡崎”に興味が向かないのは相変わらずですし。)
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なんにせよ、酒井孫兵衛作との(たぶん)初対面だった武井神社。
印象に残る神社でした。
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(取材日:2015年5月4日)




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善光寺三鎮守、湯福神社 [狛犬・寺社(長野市)]

このところ火の見やぐらの更新ばかりだったので、久しぶりに狛犬をば。

長野市箱清水、湯福神社。
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善光寺の西に鎮座する同社は善光寺の守護神である善光寺七社の一社。
さらに善光寺三鎮守とも呼ばれており、創建年は定かではないですが、
持統天皇5年(691)に風鎮祭の神として、奈良の龍田大神、諏訪大神、
地元の水内大神の三社を勅祭したと記録があるそうです。

ご祭神は健御名方命の荒御魂(あらみたま)。

善光寺表参道の西側一体の15町を氏子としていて、
境内由緒書き看板の裏側にその町名が記されています。
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一の鳥居と二の鳥居。
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両鳥居の合間には小川が流れていて、なかなかにいい雰囲気です。
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同社は境内に立つ天然記念物のケヤキが有名らしく、
なるほど立派なケヤキの古木が立ち並んでいました。
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拝殿はそのケヤキの大木の間を抜けた先。
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鈴ではなく鰐口が吊られているのは、やはり善光寺に縁あるところからでしょうか。
御神紋は諏訪大社同様に梶の葉です。

本殿は彫り物が立派で、本殿向かって右側の水神様と
並んでいる建物に神輿が祀られています。
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本殿向かって左側には社務所。
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そして拝殿手前には善光廟が。
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これは善光寺の開祖といわれる本田善光の廟で、
なかには善光の墓とされる大石が祀られていました。

さて、狛犬ですが。
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境内正面入り口の両脇、一の鳥居の手前に鎮座。

大正11年(1922)10月建立。
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台座には長野市元善町という地名とともに寄付人の名前が。
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同じ阿吽ともに武井姓。親子かなにかでしょうかね。

尾が足座に流れる様子など全体の雰囲気は江戸型狛犬の特徴を持っていますが、
表情は穏やかというか、笑みを浮かべているような感じにも見えます。
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阿吽ともに折れ耳ですが、阿形の片耳が欠損しているようで残念。
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また阿形の足元には子獅子がいるのですが、
こちらはなんと頭がごっそり欠けてしまっています。
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じつはこの状態は同社を取材する前から知っていたのですが、
事前に得た情報ではこの欠けた頭部の変わりに
手書きで顔を描いた小石を据えていた画像を見かけました。
今回の訪問でそのユニークな子獅子と会えることを楽しみにしていたのですが、
その小石の顔もまた欠損してしまったのでしょうか。残念です。
ちなみにその小石の顔は神社の向かいにあるクリーニング屋の店長が
書いたものだったそうです。

吽形の足元は玉。イメージは鞠ですね。
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長野市内の狛犬は岡崎現代型の所在率が非常に高い印象があります。
安曇野を含む松本地方でも、もちろん岡崎型をよく見かけるのですが、
それでも松本エリアではオリジナルデザインの子もけっこういて、
年代的にも江戸期制作という狛犬も少数ながら存在します。
そういう意味では松本より以上に善光寺平においては
狛犬文化の流入が遅かったといえるかもしれませんし、
逆に言えばこの湯福神社の子達はけっこう貴重な存在となりますね。

まあとにかくここは善光寺のお膝元。
ご開帳で賑わう有名寺の守護を務めるというだけでも、
同社の貴重さはじゅうぶんなものといえるわけですが。
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(取材日:2015年5月4日)



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出雲ではないけれど構え型 [狛犬・寺社(長野市)]

長野市鬼無里、鬼無里神社。
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鬼無里のもっとも民家や商店の集まる中心地にあり、
一段上がったところから村を見守るように鎮座しています。
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県道から石段を上って境内へ。
鬼無里という村の鎮守様という雰囲気満点です。

ご祭神:建御名方命
相殿:八坂刀売命、素盞嗚尊、大物主命

創建は不明。由緒に拠れば奈良時代創建と推定されているようです。
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そしてここでもまた、坂上田村麿が登場してきました。。。

こじんまりした拝殿。
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高床式になっているのは、おそらく雪のことを考えてのことでしょう。

狛犬は拝殿前に一対。
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御大典記念、昭和3年(1928)11月建立。
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拝殿と一緒で台座も背が高いですね。
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ここの子達は構え獅子。
構えといえば出雲などが有名ですが、
こういうオリジナルな構えというのはかえって新鮮でいいですね。
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いちおう、どっちも口は開けているんですよね。
向かって左のほうがいくらか閉じ加減ですが、吽とまでもいえないですかね。

そして拝殿の脇に、一体だけの狛犬がいました。
もちろん、うんと背の高い台座の上にいます。
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大正15年(1926)8月25日建立。
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片足を上げて変則的な招きポーズ。

台座には「神威輝八紘」とあります。
この文字のあとに続く文字があって一対の柱や台座に刻まれていたりするのかもしれませんが、
となると狛犬の台座という点からすれば、やはり以前は対であったと考えるのが自然でしょう。
なにかの事情でなくなってしまったのかな?

境内には安曇野ではあまり見かけないタイプの道祖神が一体。
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双体像ですが、男神女神の仲睦まじい様子は変わりないですね。

外灯もなんとなく洋風。
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上にも書きましたが、こじんまりした境内です。
よく都市部にある神社などと変わらないくらいの広さだと思いますが、
雰囲気は地域の鎮守の杜としてのそれがよく出ているいい境内だと感じました。

しかも、狛犬たちの視線の先には火の見櫓らしきものの存在が。。。
2012.10.04.kinasa18.JPG
2012.10.04.kinasa19.JPG
(次エントリーに続く・・・)

(撮影日:2012年10月4日)


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台座の据え方がユニークな狛犬 [狛犬・寺社(長野市)]

長野市鬼無里日影、白髭神社。
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旧鬼無里村は2005年正月に長野市に合併し、現在は長野市鬼無里。
裾花川の流域と周辺山間部で構成され、中心地付近が盆地になっている以外は
ほとんど平野部のない山里で、冬は特別豪雪地帯にも指定される積雪地帯です。

白髯神社はそんな鬼無里の中心街より白馬村方面へ国道406号を少し走り、
消防署のあるあたりから南へ向かって裾花川を渡ってしばらく走ると到着します。

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参道入口の石段を上がったところ、両脇に狛犬一対。
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建立年は不明。
阿吽が左右反対置きで、向かって左の阿形は子取り、右の吽形は玉取りです。
招き姿で着色目玉のくりっとした可愛い感じの子達ですが、
若干風化が進行している様子で、先行きがちょっと気がかりです。
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台座が特徴的で、中段の四角形の組み合わせを45度振っています。
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安定性にかけるように思えますが、なにか意図があるのか。
上段のほうは下向きの角が面取りされているので、
なにか石工さんなりのこだわりのデザインなのでしょうね。
2012.10.04.shirahige10.JPG

山間のこじんまりした神社ですが、
ここの本殿は国重要文化財指定を受けた由緒ある社殿で、
さまざまな伝説が絡んでいる神社とされています。
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ぱっと見はホントに小さな神社なんですが、ウィキペディアにも掲載されているようです。

拝殿、社務所、神楽殿。
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重文の本殿は現在、コンクリート製の鞘堂に囲われているため
通常は拝観することは叶いません。
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雪も多ければ、夏場は湿気もかなり多そうな場所のようですし、
木造の文化財を守るのも一苦労といった感じですね。
でも集落の中心地より一段高い場所にあるので、
狛犬が見守る様子が様になっていてよかったです。
2012.10.04.shirahige17.JPG

(撮影日:2012年10月4日)


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やたらと高い台座にビッグサイズの狛犬 [狛犬・寺社(長野市)]

長野市、南長池の長池神社。
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昨年春、火の見櫓ツアーで北信エリアを巡回した折、
車で走行中にここの狛犬の姿が目に飛び込んできて
きゅうきょ立ち寄り取材したところ。

詳しい由緒書きもなく、予備知識もないまま訪れましたが、
御柱が立っていることで諏訪神社系だと分かりました。
じっさい、こちらでは時期が来ると盛大な御柱祭りを行っているそうです。
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狛犬は背の高い台座の上に乗せられており、
本体そのものもかなり大型なので、遠くからでも目立つ存在です。
2013.03.02.nagaike5.JPG2013.03.02.nagaike6.JPG
創建年や制作者は不明。
奉献した周辺集落の村の名前がずらっと彫り込まれています。
それらの名前から察するに大正時代より前なのかなという気もしますが、
狛犬の素材はどうもコンクリート製のように思えてなりません。

はじめはまったく気づかなかったのですが、
狛犬の肌の様子や玉の彫られ方、細かな表面デザインの仕上がりなど、
なんとなくコンクリート製の特徴が出ているかなという気がして、
改めて写真でじっくり見ると、とくにその印象を強くしてしまいます。
2013.03.02.nagaike7.JPG2013.03.02.nagaike8.JPG
でも、素材の鑑識眼は普段からぜんぜん自信がないので、
違ってたらごめんなさい。
全国的に見られるコンクリート製狛犬の制作年代は
昭和一桁から10年代前半に最も多いとも言われています。
それと上記の制作年代推定からいくと、微妙なところのようで。。。

拝殿の傍らにあった張り紙が気に入ったので一枚。
2013.03.02.nagaike9.JPG
あえて遠回しな表現なのがいいですね。

学校が休みの日曜日、境内の遊具で元気に遊ぶ子供たちの姿。
2013.03.02.nagaike11.JPG
村の鎮守の神様の、昔から変わらぬ風景がそこにありました。

(撮影日:2012年4月30日)


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