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狛犬・寺社(東京都) ブログトップ
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享和元年の狛犬 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都千代田区平河町、平河天満宮。
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境内の由緒書きに拠れば、
太田道灌の時代、文明10年(1478)に江戸城内に創祀されたとのこと。
慶長12年(1607)に徳川秀忠によって現在地に遷座。
このとき知名も天満宮の名に拠って平河町とされたのだそうです。

現在でこそこじんまりした小さな町内の、
東京のどこにでもある氏神社のような体ですが、
じつのところ徳川宗家だけでなく、紀州および尾張の両徳川家はじめ
井伊家などの名門の祈願所であっただけでなく、
同社の宮司は新年の賀礼に単独で将軍に謁見できるなどの
格式ある待遇を受けていたのだそうです。
ホント、実際にいま現地を訪ねるとそういう雰囲気は感じることないのですけど、
ただ鎮座地の立地から考えるとかなり厚遇されていたことが想像できますね。

境内へは地下鉄半蔵門駅が最寄り駅で徒歩数分。

道路から石段を上がると銅鳥居が立っています。
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天保15年(1844)建立で、由緒書きに拠れば
千代田区内最古の鳥居になるそうです。
というわけで、千代田区指定有形文化財。

鳥居の藁座の部分に湯島天神で見たのと同じような狛犬たちがいました。
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境内には摂末社として、
平河稲荷神社。
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そして三殿宮。
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三殿は、大鳥神社、塩神社、浅間神社の三社。

天満宮なので、当然のように牛がいます。
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この子もまた千代田区指定有形民俗文化財で、
嘉永5年(1852)に制作されました。

神楽殿と、こちらは布袋さんですね。
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そして拝殿前に狛犬一対。
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享和元(1801)辛酉年3月建立。
嘉永5(1852)壬子年2月再建。

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こちらにも詳しい由緒書きがありました。
2014.04.08.hirakawa16.JPG
先代が壊れてしまった後に新たに奉献され、
それが嘉永3年の火災で破損してしまったものを
同5年に修繕したということのようです。

時代のわりに比較的大型の印象です。
吽形はその災害の跡がまだ残ってしまっているのか、
身体の一部が欠損したままです。
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目玉がでかいのも印象的ですが、
普通に人間歯が並んでいて、とくに吽形は歯を見せて口を閉じているので、
子供がよくする「イーッだ!」ってしているみたいですね。

平河天満宮は皇居にも近く、永田町へも軽く徒歩圏内なのですが、
そのわりにどことなく庶民的な空気も漂う不思議な空間で、
取材中も近所で働いている人たちでしょうか、
何人もの人が訪れて喫煙しながら一休みしている様子が見られました。
2014.04.08.hirakawa17.JPG

(撮影日:2014年4月8日)


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大都会の近未来型神社!? [狛犬・寺社(東京都)]

東京都千代田区九段北、築土神社。
2014.04.08.tsukudo1.JPG
地下鉄九段下駅を出てすぐの場所という、
都心の一等地に鎮座する神社です。
が、非常に奥まった目立たない場所にあるうえに
すぐご近所さんが天下の靖国神社だったりするので、
地元の氏子さんや周辺で働く人たちを除けば、
まさに知る人ぞ知るといった存在ではないでしょうか。
もっとも寺社めぐりなどを普段からしている人々にとっては
けっこう有名かもしれません。
とくに狛犬については千代田区で最古と言われる子達が居るため、
その意味でも来訪する人間は案外居るのではとも思います。

しかし、ここがすごいのは狛犬の歴史だけではなく、
やはりその周辺環境と神社の様子そのものでしょう。

靖国通りから一本北側の街路が正面入口。
2014.04.08.tsukudo2.JPG
上の写真でも分かりますが、モダンなデザインのビルです。
このビル自体が社殿というわけではないですが、
敷地の1階部分が吹き抜けた通路で参道となっていて、
建物の裏手側にRC造の社殿が造営されています。

境内の詳細は公式HPをご覧頂ければと思いますが、
このビル建築と境内全体の様子は平成7年に
千代田区都市景観賞を受賞したそうです。

参道入口に狛犬がいますが、こちらは最古のほうではもちろんなくて。
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岡崎古代型のこの子達は平成6年建立。
同年に新社殿起工記念に奉献されたものです。

参道の様子。
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一般的な神社の参道イメージとは程遠い、都市型神社の典型。
いや、都市型という括りから見てもノーマルではない印象です。

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参道にあてられているスペースの右側の通路はこのビルへの出入口。
普通にテナントビルになっているようで、取材中も人の出入が普通にありました。

そして参道の奥、社殿の手前に目的の狛犬発見。
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安永9(1780)年建立。
千代田区指定有形民俗文化財となっています。

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阿吽の配置は通常通りですが、
阿形に角、吽形に宝珠が乗せられ、獅子狛犬の配置としては
逆さに制作されている感じですね。
安永年間となるとまだ狛犬の制作も普及しているというほどでもないため、
そのデザイン面にブレが生じたのかもしれませんが、
そうした様子も狛犬デザインの自由度の高さといえるでしょうかね。
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尾の様子も後の時代に見られる流麗なものではなく、尾立ちタイプ。
犬歯のような牙もありますが、人間歯の並びもあったりと、
尾も含めてどこか浪速の匂いを感じなくもありません。

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江戸中期の割には表情もかっちり造られていて、かなり厳つい感じがします。

狛犬に関するかなり詳しい案内がありましたので、詳細はそちらをご覧ください。
2014.04.08.tsukudo16.JPG

ここに限らずですが、狛犬の案内がある神社を訪れるとなんだか妙に嬉しくなります。
神社の中で空気になってしまっている狛犬たちは
その座っている正面に看板が立てられたりとか、
ぞんざいな扱いを受けることが少なくないのですが、
こちらは文化財指定も受けていますし、氏子さんや
地域社会に受け入れられ、大切に守られていることが伝わってきます。

狛犬の傍らに手水舎。
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そして社殿の様子はこちら。
まず拝殿。
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拝殿は妻入りで屋根の様子などから住吉造っぽいかなと思いましたが、
本殿はいかにも神明造といったデザインに見えます。
2014.04.08.tsukudo19.JPG
で、公式HPによると住吉造と神明造の融合とのこと。
RCの社殿は他でも見かけたことがありますが、
ここのは古式のデザインを匠に取り入れて、
新感覚の社殿になっているといえるのではないでしょうか。
色使いも好感が持てます。

主祭神は天津彦火邇々杵尊。
相殿神として平将門公と菅原道真公という、
人神のツートップともいえる二柱が鎮座しております。
同社の由緒によると、もともと将門公を祀る神社だったようですが、
近代に入って明治政府(?)への遠慮から“便宜上”邇々杵尊を主祭神とし、
将門公を相殿としたということだそうです。
神社界にもいろいろありますね。

本殿の右から奥まった通路の先に社務所があり、
2014.04.08.tsukudo20.JPG2014.04.08.tsukudo21.JPG
そのひとつ手前の通路の先には境内社の稲荷社があります。
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こちらは木造の社殿なんですが、
この稲荷社を撮影している時にランドセルを背負った小学生(低学年)数人が
境内奥にあって日の当たらない薄暗い場所に立つこの稲荷社にトコトコとやってきて、
みんなで拍手たたいて頭を下げ、お参りしていったのです。

付近のマンションなどで暮らしている子供たちなのでしょうか。
その様子があまりに微笑ましかったので、撮影しようかとも一瞬考えたのですが、
さすがにこのご時世でそんなことをこの周辺環境下でしようものなら
どんな誤解が生じるか分かったものではなかったので止めておきました。
子供たちはちゃんと笑顔で挨拶してくれたりと、
まったく擦れたところもなく、感じのいい子供たちだったんですけどね。

で、こちらは拝殿の片隅にあった力石とその由緒書き。
2014.04.08.tsukudo27.JPG2014.04.08.tsukudo28.JPG

稲荷社のあったのと反対側も通路として整備されていて、
本殿の脇から裏手(靖国通り側)のキレイな都市型広場に出ることが出来ました。
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北の丸スクエアというビルの一角で緑化された遊歩道や広場。
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その広場側から仰ぎ見た神社の様子はこんな感じ。
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手前のタワー型駐車場ビルとミスマッチな風景。

緑化の行き届いた遊歩道側から見るとこんな様子。
2014.04.08.tsukudo33.JPG
鎮守の森ならぬビルに守られて建っているといった様子ですね。

決して大きな神社ではないですが、
安曇野の田園風景のなかに大きな鎮守の森を持つ神社の様子を
当たり前に感じている身としてはある意味カルチャーショックで
今回の取材の中では最もインパクトの大きかった場所でした。

築土神社HP

(撮影日:2014年4月8日)


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お腹がでかいのか、玉乗りなのか、、、 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都文京区本郷、金刀比羅宮。
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言わずと知れた、四国讃岐のこんぴらさんが本宮で、
こちらはその東京分社。
初めて知ったのですが、こんぴらさんの正式な分社というのは
全国で6社しかないそうですね。

東京分社は水道橋駅から徒歩数分、
東京ドームに面した白山通りから東へ一本入った路地に鎮座しています。

参道入口脇に立て看板がありました。
2014.04.08.kotohira2.JPG
同地一帯はかつて高松松平家下屋敷のあった場所なんだそうです。

狛犬は拝殿前に1対。
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嘉永2年(1849)己酉秋8月建立。

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吽形は子獅子を抱え込んでいる様子。
面白いのは阿形。

玉乗り狛犬の様式のようにも見えるのですが、
お腹そのものが膨らんでいるかのように見えなくもありません。
広島あたりで制作される玉乗りはもっと形がクリアでハッキリ球になってますし、
それに比べてこちらは鬣がこの玉もどきにまでかかっています。
やっぱり、肥満なお腹なんでしょうか? それとも、妊婦さん?

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拝殿と本殿は隣接の駐車場側から撮影。
2014.04.08.kotohira13.JPG2014.04.08.kotohira14.JPG

その駐車場入口にお稲荷さんが在りました。
2014.04.08.kotohira16.JPG

社務所はやはり、三崎稲荷同様に隣接ビルの1階になっています。
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もっとも、このビルは水道橋こんぴら会館ということで
同社系のビルのようですが。
2014.04.08.kotohira12.JPG
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(撮影日:2014年4月8日)


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植栽で目立たない三崎稲荷の狛犬 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都千代田区三崎町、三崎稲荷神社。
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水道橋駅の至近にあり、
ビルの谷間にあるこじんまりとした神社です。

2014.04.08.misaki2.JPG
お稲荷さんらしい朱塗りの鳥居に朱塗りの拝殿。
本殿は正面側からでは見えなくて、駅側になる裏手から見るとこんな感じ。
2014.04.08.misaki3.JPG

ここは吽形の狛犬に居る子獅子の様子がユニークなので
取材先に選んだのですが、、、
2014.04.08.misaki4.JPG2014.04.08.misaki5.JPG
なんとまあ、正面から見るとこんな感じで、樹木に覆われてしまっています。
事前に調べた情報だと正面はクリアだったはずですが、
樹木は大きな鉢植えのタイプで、近年になって新たに据えられたようです。

2014.04.08.misaki6.JPG2014.04.08.misaki7.JPG
仕方ないので側面から接写してみました。
2014.04.08.misaki8.JPG
子獅子、親獅子の前足に押さえつけられているのですが、
仰向け状態で居り、親にじゃれているように見えなくもない、可愛い姿なのです。
が、やはり正面側からでないと子獅子の全身が写せないので、
いまいちその様子が分からないですね。

阿形のほうはノーマルな玉取りのポーズです。

あと、手水舎にも小さな狛犬さんが居ました。
2014.04.08.misaki9.JPG
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社務所は隣接するビルの一階です。
2014.04.08.misaki12.JPG
いかにも都会の神社、って感じですね。

(撮影日:2014年4月8日)


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都会の真ん中で隠居した狛犬 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都千代田区神田駿河台、太田姫稲荷神社。
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中央線水道橋駅から南へ徒歩数分という、都会のど真ん中。
江戸城の鬼門に当たる位置に鎮座しています。
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詳しい由緒は境内の由緒書きを読んでいただくとして↓
2014.04.13.ootahime4.JPG
かいつまんで言えば、
太田道灌が姫君の疱瘡の病平癒を山城の国の一口神社に祈願し、
無事に姫の病が癒えたことから同社を江戸城内本丸に勧請。
その後、長禄元年(1457)には鬼門に移し、
さらに慶長11年(1606)に幕府により江戸城西丸の鬼門にあたる
神田駿河台へと遷座。
そして近代に入り、昭和6年(1931)に総武線建設のために移転を余儀なくされ、
今の境内が在る場所に再び遷座、現在に至るということのようですが、、、
、、、あまりかいつまんでいませんでしたね。

今回は時間の都合で行きませんでしたが、
元宮は御茶ノ水駅の聖橋口付近にあったそうで、
いまもご神木が傍らに残されているそうです。

で、数ある都内の神社の中でここ選んで訪れたのは
こんな子達の情報を得たので。
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建立年がハッキリしない、構え獅子。
しかも、けっこう小ぶりで、且つすでに現役引退されているような雰囲気。

もちろん境内には居るので聖域守護の役割は務めているかもしれませんが、
端っこに追いやられ、しかも吽形は顔面の破損と修復の跡も痛々しく、
これはやはり大震災や空襲などに被災したということなのでしょうか。
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こういう高層ビルの林立する大都会の一角に
凛として鎮座する緑の樹木が茂る神社は、
まさに都会の中のオアシスのような存在なのでしょうね。
月並みな表現で申し訳ないですが。。。
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(撮影日:2014年4月13日)


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江戸を代表する天満宮の狛犬 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都文京区、湯島の湯島天満宮。
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湯島天神という通称のほうが通りがいいかもしれません。

社伝によれば雄略天皇2年(458)勅命により創建ということですから、
相当古い神社なんですね。

当初祀られたのは天之手力雄命。
正平10年(1355)に菅原道真を勧請。
その後、太田道灌による再建や江戸徳川家の崇敬などもあり、
文教大いに賑わったということです。

境内は幾つも入口がありますが、まずは正面の鳥居から。
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この鳥居は銅製の鳥居で、東京都指定有形文化財。
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寛文7年(1667)及び同8年の刻銘があり、
藁座の部分にカワイイ狛犬がいます。

参道の傍らに立派な宝物殿。
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そして狛犬が1対。
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平成9年(1997)12月吉日建立。
原画:松尾敏男。
施工:清水建設株式会社。
彫刻:株式会社タカタ。

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原画の松尾敏男は日本画家の大家で、同社拝殿の天井画なども手がけていますが、
同じく狛犬の原画も制作したということなのでしょうかね。
狛犬も江戸獅子らしく古風でありながらどこか現代的な印象もあり、
原画が存在するならその画も実際に見てみたいものです。

拝殿と本殿。
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その背後に境内社の笹塚稲荷と戸隠神社。
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こちらの戸隠神社にも狛犬はいました。
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おとなしいデザインの江戸狛犬です。

湯島天神の周囲は高低差が激しく、
神社へ通じる街路や参道も坂道や階段が多いです。
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画像は同社北側の夫婦参道。
そのほか画像はないですが、男坂や女坂などがあります。

社務所+参集殿と本殿を結ぶ橋。
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天神様なので、ちゃんと牛さんもいます。
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湯島天神。
東京の学生さんにとってはまさに聖地なんでしょうね。
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湯島天神公式HP

(撮影日:2014年4月8日)


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三囲神社アゲイン [狛犬・寺社(東京都)]

東京都墨田区向島、三囲神社。
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昨年6月に初取材で訪れて以来、2回目の訪問。
梅雨時期の訪問となった前回は生憎の雨模様だったせいもあって、
鬱陶しい気分のなか撮り忘れた狛犬が居たり、ピンボケがあったり、
写真撮影が満足のいくものとならず。

今回はこれ以上望むべくもないほどの好天に恵まれ、
意気込んでリベンジマッチを望んだのですが、
天気が良すぎると陰影がハッキリつきすぎて
これはこれで素人撮影としては難しかったりしまして。。。

拝殿前の狛犬と、元三越池袋店のライオン像。
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狛犬は延享2年(1745)建立。
石工:和泉屋太郎芥。

そして大國神&恵比寿神の狛犬。
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延宝7年(1679)己未建立。
この子達は前回ほとんどピンボケでろくな画像がなかったので、
今回は表情まで含めてしっかり撮影できたのでよかったです。
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大国社の屋根には瓦狛犬も居ましたが、
これは前回雨のせいで気づきませんでした。
2014.04.08.mimeguri13.JPG2014.04.08.mimeguri14.JPG

そして前回撮影そのものをし忘れた子の元に向かいます。
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境内のはずれに建つ、顕名霊社。
ここは三井家の先祖を祭る御霊社で、
彫刻の下絵は川端玉章。明治7年(1874)建立。
平成6年(5年?)に第11代三井家総領家当主三井八郎右衛門高公邸から移築。
現在も三井家により祭祀がなされているとのことです。
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社殿は彫刻が素晴らしいですね。
もっと傍に寄ってじっくり鑑賞したいです。

そして目的の子達はこちら。
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むかし、スターウォーズの出演経験あり、、、というのは真っ赤なウソ。

建立年不明の陶器製狛犬。
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阿吽が左右逆であることからして、
もとは横置きだったものではないかという推測が可能。
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そして玉垣の内側には石造狛犬が1対。
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小ぶりですが、表情のデザインは凝られています。
これも阿吽が逆ですね。
これは手前のスターウォーズ狛犬とは違って
もとは縦置きだったのではと推測できます。

帰りがけ、ここの名物でもある三柱鳥居を再び鑑賞。
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手水舎(?)も三柱。
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付近の灯篭には狐のレリーフ。
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三井家所縁の神社は不思議な魅力満載です。
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(撮影日:2014年4月8日)


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江戸最古の獅子山 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都墨田区向島、牛嶋神社。
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スカイツリーのお膝元、というか、
神社の近所にツリーが出来てしまったということ。
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隅田川の左岸にあり、付近は水戸徳川家の下屋敷が在った場所でした。
その遺構を生かして現在の隅田公園が作られ、桜の名所となっているらしく。
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で、牛嶋神社はその隅田公園とセットで存在してような感じで鎮座しています。
取材時は散りかけでしたが、まだ桜の花も見られてきれいでした。

さて、境内。
鳥居をくぐると、さっそく1対目の狛犬が出迎えてくれます。
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昭和7年9月建立。
関東大震災で焼失した社殿復興を記念した所縁があるようですが、
銘文がところどころはっきり読みづらくて。
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図体はデカイですが、耳の大きい表情は愛嬌があります。

境内は決して広いわけではないものの、そのぶんきれいに整えられていて、
外国人観光客の姿もチラホラ見かけます。
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神楽殿。
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手水舎。
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昔の井戸?
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屋台庫かなにかでしょうか?
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こちらの例大祭は下町らしく、神輿などが出てにぎやかなもののようですね。

境内の一角に、撫牛という子がいます。
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自分の体の悪い部分を撫で、牛の同じところを撫でると
病が治るという、撫牛の風習。
この牛は墨田区登録有形民俗文化財です。

その傍らには日時計がありました。
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ところで同社の縁起ですが。。。

ご祭神は、
須佐之男命(すさのおのみこと)
天之穂日命(あめのほひのみこと)
貞辰親王命(さだときしんのうのみこと)

東京神社庁の由緒によれば、
貞観2年(860)、慈覚大師の御神託により創建したとあります。

公式HPはなさそうなので、他のウェブサイトにある二次資料を参照すると、
幕末までは本所の牛宝山明王院最勝寺が別当寺として同社を管理し、
牛の御前社として祀られる中、鬼門守護の社として将軍家の崇敬も厚かったようです。
明治維新後、神仏分離により社名を牛嶋神社と改称。
本所の鎮守として氏子の崇敬を集めてきました。

なお境内の由緒書きには同社付近に牛牧があった話が記されており、
同地の牛との所縁が理解できます↓ ↓ 
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さて、境内をさらに進むと三ツ鳥居があり、
鳥居をくぐると今回の目玉、江戸最古の獅子山が姿を現します。
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文政10年(1827)丁亥2月吉日建立。
石工:東都彫工 伊奈庄次郎正継。
大正7年9月改修の文字も別に見ることができます。

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年代的に見て、江戸において現存する最古の獅子山と評価分析されており、
墨田区登録有形民俗文化財となっています。
もちろん、登録理由は単に年代の古さだけじゃなく、
石工の仕事の良さも評価されてのことだと思います。

溶岩を用いたスタンダードな獅子山。
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子獅子は吽形の側に一体のみと、その点はややおとなしめ。
また子獅子は頭部に破損が生じたせいか、露骨な処置が施されているのですが、
あまり上手に出来ていないのがちょっと残念。
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ただ、阿吽ともに破天荒というところまではいかずとも、
親獅子の躍動感ある姿はやはり獅子山の醍醐味で、
尾の流麗に流れる彫りの様子もすばらしく、
獅子山の狛犬としてのお手本のような存在ではないでしょうか。
まあ、獅子山が本格的に製作されるようになる創成期の作品なので
シンプルスタンダードなのは自然なことかもしれません。
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あと、この獅子山の傍らに阿吽とも蹲踞した狛犬1対もいます。
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文化8年(1811)辛未2月吉日建立。
石工:和泉屋平吉(?)。

吽形は少し風化というか欠損しているようにも見えます。
震災などの場面で倒れて傷を負ったのでしょうか。
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そして同社にはあと1対、拝殿の両脇に狛犬がいます。
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享保14年(1729)己酉9月15日建立。

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江戸の町でも享保年間の狛犬となるとかなり古い時代に分類されます。
前足後ろ足とも彫りが素朴で、尾も流れではなく尾立ちになっています。
区HPによると、墨田区内では最古の狛犬とのことです。
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あと、この享保狛犬のすぐ傍にも牛が居まして。
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安政6年(1859)己未3月吉祥日建立。
石工:小梅村 角治郎。
牛御前の社にちなみ、狛犬代わりに奉納されたのであろうと、
区HPの文化財コーナーの一文が語っています。

牛で有名な神社ですが、狛犬研究家にとっても
見ごたえのある狛犬たちがたくさんいて、充実感を味わえる神社だと思います。
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(撮影日:2014年4月8日)


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物悲しげな表情には理由がある? [狛犬・寺社(東京都)]

東京都葛飾区、高砂の天祖神社。
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京成本線高砂駅至近に鎮座している神社で、
前エントリー記事に書いたとおり、境内に火の見櫓が立っているのが特徴です。

下町の街路から鳥居をくぐって参道を歩くと、
隣地の公園との境に青面金剛像が。
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そして拝殿前に狛犬が1対居るのですが。
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大正10年(1921)11月建立。
石工:小柴益治。

台座に“東宮殿下御外遊記念”と銘がありました。
大正時代の東宮といえば、もちろん昭和天皇のこと。
聞いたところによると、皇太子時代の同年に半年間かけて
欧州5カ国を歴訪されていたのだそうですね。
それを記念して奉献された狛犬ということのようですが、
外遊記念の建立というのは珍しいですね。
御大典記念というのは時折見かけますけどね。

にしてもこの子達、
表情が穏やかというか、ほんわかしているというか。
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江戸獅子のスタイルですが、顔つきに威厳は感じられません。
優しい表情の子達は他でも見かけるので、それは個性としていいのですが、
ここの子達、とくに吽形の子はどこか悲しげな、切なそうな表情にも見えます。

というのも、この子の正面の様子というのが。。。
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まあ見事に手水舎の屋根が被っておりまして。
そりゃあこれでは狛犬も悲しい顔になろうというものです。

調べたところ、この手水舎の場所にはなにかの木が植えられていたようで、
その当時は樹木の枝葉が邪魔して正面からは殆ど顔も見えない状態だったようです。
そして手水舎は狛犬の後ろ側(拝殿寄り)に建っていたようなのですが、
近年になってなにかの事情で樹木を撤去し、同地に手水舎を移設した模様。
背景の境内地は広々すっきりしただろうと推察しますが、
狛犬にとってはちょっと残念な結果になっちゃってます。

正面からの撮影は、阿形はまあ問題なく出来ますが、
吽形は手水舎の屋根下に潜り込んでやっとこさといった状況。
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手水舎の柱に立てかけてあった、お願いの看板。
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書いている内容はもちろん当然のことでいいんですが、
自分から言わせると、狛犬の配置にもうちょっと気を配ってもらいたいなという思い。
もっとも、こういう類の冷遇(?)はけっこう全国各地で見られる光景なんですけどね。

拝殿。
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本殿。
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ご祭神は天照大神。
通常、お伊勢様を祀る地方の社といえば、神明社とか神明宮なわけですが、
東京エリアは明治初年頃、東京府が府内にあった神明宮などを改称させたことに由来するとか。
今でも都内に神明宮・神明社の名が少ないのはそのためなんだそうですね。

境内社の八雲神社。
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そして稲荷神社。
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砂岩の狐たちは風化が始まってますね。

駅からの近道ルートからの路地から入る境内入口にも鳥居、
そして境内社や石造物が並んでいました。
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しかし、やはりここはこの子達のツーショット、ですね♪
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(撮影日:2014年4月8日)


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お寺の狛犬の代表格 [狛犬・寺社(東京都)]

東京都目黒区下目黒、目黒不動尊。
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天台宗、泰叡山瀧泉寺が正式名称。
一般に目黒不動として親しまれている、
関東最古の不動尊霊場というこの地ですが、
ここに東京最古といわれる石造参道狛犬がいるという話で、
6月の東京取材ツアーのトリを飾るべく、やって来ました。

東急目黒線不動前駅下車、徒歩、、、なから15分ほど。
お寺なので隋神門ではなく、もちろん仁王門。

仁王門前にさっそく一対の狛犬がいます。
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が、平成11年奉献の子達は、今回はスルー。

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門の両脇に仁王様がいますが、その後ろ、
仁王に背を向ける格好で石膏の狛犬が一対います。
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東大寺南大門の仁王と狛犬の配置そっくりですね。
2013年2月19日のエントリー記事

原型制作者:後藤良(なおし)。
狛犬の情報サイト「狛犬の杜」にある情報を要約すると、
じつはこれ、もとは靖国神社に奉納される狛犬の原型として
大東亜戦争中に陸軍省が後藤氏に制作依頼して作られたものとのこと。
後藤氏は純国産最古の石造狛犬と誉れも高い(?)京都の籠神社の狛犬を
モデルとして制作をスタートさせ、石膏像による原型まで完成させました。
原型をもとに石造作業が始まったのですが、戦争も終結して計画は頓挫。
その後、戦後社会も落ち着き、靖国神社の狛犬制作は改めて制作再開。
後を受けた八柳恭次が完成させ、昭和41年に奉献が実現。
それが少し前のエントリーに掲載した参道入口にいる籠神社型狛犬です。

原型としての石膏像はその後居場所を転々としていましたが、
後藤氏の孫である彫刻家安原氏がこれを引き取り破損箇所を修復後、
依頼を受けたのちに目黒不動尊に奉献されることになったそうです。
時は昭和53年(1978)7月。

なので、靖国神社と目黒不動尊にいるこの狛犬は、
まぎれもなく同じ親(=後藤良氏)から生まれた子達ということになります。
もっとも、両者の誕生の経緯はともかく、そのオリジナルモデルが
京都の籠神社の狛犬であることに変わりはないですが。

参道を歩くとすぐ山犬の一対が待っています。
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文久2壬戌(1862)正月建立。

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親子の姿がなんとも和み系ファミリーでいいですね。
阿形の腹部に小さな突起が幾つか見られることから、
おそらくこちらが母親ではなかろうかと思われます。
陰部に男女の象徴(とくに男の子の、、、)が彫られることは
狛犬の世界では時折見かけますが、
乳首によって母親を明確に示す彫りは比較的珍しいと思います。
自分が見た中では、福島県石川町の石都々古和気神社の狛犬くらいですね。
2012年9月18日のエントリー記事

山犬は参道石段の上り口にもいますが、
こちらは阿吽ではなく一セットの親子でまとめられています。
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目黒不動尊の象徴でもある、独鈷の滝と池。
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池と水掛不動の背後にある斜面には石仏などがずらり。
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その石仏に混じって山犬や狛犬の姿もたくさん見受けられます。
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下から眺めているとよく分からなかったのですが、
石段途中から見ると、この子は頭部が切断されていたのだということが
よく分かります。

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石段を上がりきると本堂がずんと目に飛び込んできますが、
そのまえ石段上がりきりの両サイドにいる一対。
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承応3年(1654)建立。
これが現在、東京最古といわれている石造参道狛犬一対です。
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胸元に年号などが記されているのが、はじめちゃんによく見られる光景。
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とくに地方ではまだまだ素朴なデザインのものがおおい年代の作品と考えると、
年代の古さのわりにはかなり凝ったデザインなので、ちょっと驚きです。

本殿向かって左奥、八大童子の山の前にいる狛犬。
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手前に柵があって近寄れなくなってましたが、
岡崎現代型なので、まあいいかと。。。

それより本殿向かって右、微笑観音菩薩の側にいる子に興味が惹かれました。
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天保11(1840)庚子年11月建立。
江戸狛犬の典型的デザインですが、
ここでは本体よりも台座のレリーフが秀逸。
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獅子の子供と牡丹でしょうか。
やんちゃっぽい子供が牡丹の花畑で遊んでいる様子が細かく描かれています。

そしてその下段では山犬の子供たちが無邪気に遊んでいる姿が。
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なんとも微笑ましさを感じる彫り物が素晴らしいのですが、
残念ながら後背部が大きく欠損しており、なんらかの事情(震災?)などで
一度倒壊してしまったのかなと思われます。
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そしてこの狛犬は一体のみで、
近年になって吽形のほうが再建されたのですが、、、
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現存した阿形と比較して、あまりのギャップに言葉を失い。。。
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台座は先代の吽形が乗せられていたものでしょう。
阿形のそれと対になっていますが、こちらはレリーフもほぼ失われています。
一対できれいに保存されていれば、非常に優れた作品として
高い評価を受けていたのではないでしょうか。

石段を下り、独鈷の滝の背後に回ると、前不動堂があり、
その前にも山犬が一対鎮座していました。
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おとなしそうな、素朴な子達です。
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今回、目黒不動尊は初めて訪れました。
東京でも有名な不動尊として、正月の初詣客も
けっこうな人出になるそうですね。

田舎者の自分には目黒って山の手の住宅街というイメージでしたが、
適度な坂道も多く、下町の雰囲気も感じる庶民的な商店もけっこう見かけて、
自分の波長に合いそうな町並みが気に入りました。

目黒不動尊HP

(撮影日:2013年6月16日)


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