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渦巻の狛犬 [狛犬・寺社(下伊那郡)]

長野県下伊那郡高森町吉田の吉田神社。
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高森町役場付近より北へ車で数分ほど走った吉田地区の一角に鎮座しています。

天文12(1543)年創建。
ご祭神は、誉田別尊、建御名方命。
八幡宮と諏訪大明神を勧請したということのようです。

境内は静かですっきり広々としています。
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拝殿。
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本殿。
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社務所。
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狛犬は拝殿前に一対。
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宝暦2(1752)年建立のもよう。
創建からさほど時を経ずして建立されたということになりますね。
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台座のわりに小ぶりなデザイン。
整形の台座はもちろん後世の制作でしょう。
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造形がユニークですね。
阿吽にはなっていますが、表情はおよそ獅子とはかけ離れた鬼面。
しかし鬼の形相ともまた違って、とくに阿形は笑みにもみえます。
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阿吽とも頭に角のようなもの。
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胴体に紋様が入っているのは珍しいことではないですが、
この子のように鬣などがクルクルッと渦巻のように薄彫りされているのを見ると
どうしても唐草模様の風呂敷を思い出してしまいます。
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江戸中期作ですが、素朴なはじめちゃんの類型に入れてもいい子ですね。
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(撮影日:2014年5月4日)


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南信州の浪速狛犬 [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡阿智村春日、春日神社。
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国道153号沿いにあり、神社前を通過するとすぐ飯田市という立地。
その国道から切り通しの階段を上がり、参道を歩いた先に社殿。
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創建は1192年で、春日大社より勧請されたとのこと。
いい国作ろう鎌倉幕府ですね。

ご祭神
健甕槌命
経津主命
天児屋根命
三柱姫命
健速須佐之男命
誉田別尊

本殿は享保20(1735)年の歴史ある立派なもののようですが、
うまく撮影できない状況でした。
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頑張ってこの程度。。。

その社殿にかかっていた額の絵は天岩戸のシーンの模様。
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狛犬は拝殿前に一対。
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大正2年9月建立。
石工:名古屋市新榮町田中鉄次郎刻。
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名古屋の石工さん制作のようですが、浪速狛犬の特徴を持っています。
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吽形は頭の上に小さな角が見えますね。
本家の大阪や京都でも年が新しくなるにつれ
伝統の吽形の角も徐々に小さくなっている傾向が見られるそうなので、
これもまたそうした時代の流れにのったデザインなのでしょう。
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長野県下、とくに自分の所在地の中信エリアでは
関西系のデザインはあまり見かけないので、ある意味新鮮でした。
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(撮影日:2014年5月4日)


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お犬様なのか、お猿様なのか・・・ [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡阿智村駒場、安布知神社。
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阿智村の中心エリア、国道153号から西側に入り、
阿智村第一小学校に隣接して鎮座しています。

参道入口に立つ由緒書き。
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ご祭神は、
天思兼命
須佐之男命
誉田別尊。

「先代旧事本紀」には、天思兼命は信濃国に降り立ち、
信之阿智祝の祖になったとされているそうです。
天岩戸神話にもあるように天思兼命は知恵の神とされており、
隣接の小学校の児童にはありがたい神様ではないでしょうか。

参道途中の埋もれた水路の石橋。
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表参道脇に立つ慰霊碑。
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急坂の石段を上がると拝殿が迫ります。
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本殿は覆い屋のなか。
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本殿および拝殿は阿智村有形文化財指定。
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境内社。
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少し戻り、石段の両脇、玉垣の手前に狛犬が一対座っています。
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いちおう阿吽になっていますが、どうみても獅子とは思えません。
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普通に考えると、犬または猿。
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顔をアップで捉えるとやはり猿っぽい。
阿形は口を開いているというより、イーッと歯を剥き出しているような印象。

普通にお猿さんが体育座りしている様子に見えますね。
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現地ではハッキリと確認が取れなかったのですが、
ネット検索した情報では延享年間の作品になるそうです。

延享と言えば江戸中期(1744~1747)。
下伊那地域で見られる素朴な狛犬のジャンルにはいる可愛い子達ですね。
2014.05.04.afuchi21.JPG
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(撮影日:2014年5月4日)


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長い参道の先に居るは狛犬ならぬお犬様? [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡阿智村伍和寺尾、伊賀良神社。
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阿智村の中心エリアで国道153号から県道64号に入り、
しばらく走ると伍和地域に入りますが、
そこから県道を離れて西側の村道を迷いながら走ると
伊賀良神社の参道入口に到着します。

すでに山間部の森林帯に入っていますが、
参道入口は整備された駐車場に公衆トイレも用意されていて、
地域にとって大切にされている神社であることが伺えます。

一の鳥居。
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その脇に案内板があり、
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社殿までの距離を示す看板が出ていたのですが。
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その距離を見て、歩いて行くのを断念。
村の天然記念物指定とされる参道並木だけ写真におさめ、
あとは行けるところまで参道に並行する車道を使い車で移動。
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時間がじゅうぶんあれば徒歩参詣したんですけどね、いやホントに。

ちなみに奥宮へはこの前宮からさらに数百メートル、
山道を歩いていった先の尾根上にあるそうです。

舗装道路は前宮の少し手前で終了となっており、
ここから二の鳥居をくぐって徒歩で社殿前に。
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途中、根っこが繋がった夫婦桧がありました。
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不思議な自然の姿ですね。

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拝殿。
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神楽殿(?)。
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由緒書きに拠れば、
『創建は享禄年間(1528~31)に領主下条伊豆守(7代家氏)が勧請したことに拠り、
伊賀良神社の社号は寛政9(1797)年頃に神祇管領長上吉田(卜部)家から
下付されたと見られている』そうです。

で、狛犬は拝殿前に一対。
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寛延2(1749)年建立。
石工は森谷要右門の文字が台座にかすかに読み取れます。
ここまで見てきた根羽村や平谷村のはじめちゃんたちともいささか異なる、
というか、ふつうに山犬ではないかと思われます。
円丈師匠はオオカミであると断言しているようですね。
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厳つさとは無縁な柔和な表情。
阿形は舌をペロッと出しているような感じ。
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この子達に限らずの話ですが、こういう子たちの制作の経緯のような
文献や口伝の残っていないのが残念ですね。
まあそのぶんいろんな想像を巡らせる楽しみがあるわけですが。
2014.05.04.ikara21.JPG2014.05.04.ikara22.JPG

なんにしても、こういう辿りつくのに苦労する山中の神社ははじめちゃんにお似合いで、
情報調べて探して、ようやく直接目にした時は感慨ひとしおです。
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(撮影日:2014年5月4日)


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ダブルツインで社殿を守護するはじめ狛犬 [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡平谷村宮ノ沢、諏訪神社。
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三州街道の国道153号と国道418号の交差点一帯が村の中心エリアで、
そのすぐ北寄りに道の駅信州平谷が在り、上の画像は道の駅あたりの参道の様子。
神社はそのすぐ西裏手、柳川の橋を渡った先の山麓に鎮座しています。
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参道、石段の上り口に一の鳥居と手水舎。
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石段傍らに立つ栃の古木は樹齢250~300年近いとされ、村の天然記念物指定。
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そして急坂の石段を登りきると、その両脇に岡崎現代型が一対。
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昭和39(1964)年4月建立。
岡崎のなかではやや小ぶりですが
輸入品にはない味わいがあります。

拝殿と境内社。
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ご祭神は建御名方神。

本命のダブルツインは拝殿前の石段上下になります。
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それぞれ建立年は不明。
平谷村の公式HPのなかにある紹介文に拠れば、
『正保三年(1646年)建立、享保六年(1721年)本格的に神殿建設』
とありました。
少なくと正保3年以降の建立となるわけですが、
いづれにしもて根羽村のものに比べてそん色ない古さというか、
あるいはそれよりも古いのではと感じさせるものがあります。

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下段の一対は腹部が彫り抜かれておらず、
それだけで十分素朴さを遺憾なく発揮していますw
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表情は阿吽の状態もクリアには分からないほど風化していますが、
阿形は上下の歯をむき出しにして「いーっ!」ってしているような感じです。
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普通に捉えれば吽形にありがちなデザインですが、
肝心の吽形が口を閉じているような印象にも見えるので、
これはこれで阿吽になっていると考えていいのでしょうかね。
2014.05.04.hirayasuwa17.JPG2014.05.04.hirayasuwa18.JPG
なんとなく、土留めの石積みも兼ねてしまっているような印象が。

そして上段の一対。
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こちらは腹部も前脚の間もきちんと彫り抜かれ、
表情も下段に比べれば目鼻立ちも分かるほどの状態なので、
きっとこちらのほうが新しい年代の制作なのでしょうね。
2014.05.04.hirayasuwa25.JPG2014.05.04.hirayasuwa26.JPG

阿吽も左右正しい配置でハッキリと確認できます。
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ユニークなのは台座に対して斜に構えて彫られていること。
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背後から見ると分かりやすいですが、ちゃんと参道の側に上体を振って
顔も微妙に内側にかしげて、ちゃんと参拝者に目配せしているような感じです。
2014.05.04.hirayasuwa27.JPG2014.05.04.hirayasuwa28.JPG
作者の石工のさりげないこだわりでしょうか、
単純に素朴なだけではない、狛犬の進化の断片を垣間見た気分です。

長野県でもっとも人口の少ない村の、小さな神社ですが、
狛犬は小さいながらも存在感あるいい子達が居ました。
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(撮影日:2014年5月4日)


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文化財指定のはじめちゃん [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡根羽村取手、若宮神明宮。
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三州街道=国道153号を根羽村から平谷村方面に北上すると、
その途中の取手地区で国道に隣接して鎮座しているのですが、
集落が現国道より一段下がった場所にあるため、
境内の参道入口にたどり着くのにちょっとばかし苦労しました。
2014.05.04.wakamiya2.JPG
集落上部の鎮守の森のなかにこじんまりとした社殿。
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この社殿前の両脇にちっちゃな狛犬が一対居ます。
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元禄9(1696)年丙子11月建立。
根羽村有形文化財に指定されている狛犬です。
2014.05.04.wakamiya7.JPG2014.05.04.wakamiya8.JPG

制作年は阿形の背中に彫り込まれてありますが、石工名は不明です。
2014.05.04.wakamiya14.JPG2014.05.04.wakamiya13.JPG
一番というわけではないですが、制作年が刻まれている狛犬としては
相当古い部類に入るはじめちゃんです。

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前エントリーの八柱神社と比較して、
さすがに同一デザインと括るのはきついところもありますが、
全体的な印象というか、表情なんかは同じ系譜の上にあるような気がします。
八柱のほうは年代不明ですが、そちらのほうが洗練されている感じもするので、
やはり若宮のこの子達のほうが古い年代生まれでしょうね。

表情もはじめちゃん特有の愛嬌ある、どこか悪戯っぽい感じがいいです。
2014.05.04.wakamiya9.JPG2014.05.04.wakamiya10.JPG
吽形のほうは台座への据え方で少し傾いているのもあるのですが、
少し小首をかしげているような感じもして可愛いです。

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石造の参道狛犬で文化財指定を受けている狛犬は全国でも少数なので、
その意味でもたいへん貴重な子たちに出会えました。
2014.05.04.wakamiya16.JPG

(撮影日:2014年5月4日)


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杉の巨木と居並ぶはじめ狛犬 [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡根羽村、八柱神社。
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長野県神社庁の由緒によれば、
『創建は不詳。明治40年、村内2つの村社と7つの無格社を同年10月遷座し、
41年1月15日に合祀。明治40年より7年目毎に七年祭と称し、
東西南北中央の5ヶ所より山車、獅子舞い、廻り太鼓、おどり等出て行われる。』
とあります。
七年祭りは近年過疎化と高齢化で祭り存続が危ぶまれていたようですが、
最新の平成21(2009)年の祭りでは、若いIターン者なども多数参加するなど、
盛り上がりを見せたとローカル紙が記事を出しています。

同社は村役場から国道153号を豊田市方面へ走ると
集落の終わるあたりで右手の山側に鎮座しています。

参道入口脇に、村有形文化財指定の馬頭観音立像。
三面の馬頭観音を直接目にするのは自分は初めてです。
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国道沿いから石段を上がると神橋と一の鳥居。
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そして杉木立に囲まれた長い石段。
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境内は段々になっており、中ほどと上段の一角には
村の天然記念物に指定されている杉の巨木が2本並び立っています。
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根羽村は村の基幹産業として材木としての杉の生産出荷に熱心に取り組んでいます。
かくいう自分もじつは自邸は根羽杉を全材木のうちの8割以上の部位で使っており、
まさに同社のある根羽村は我が家のふるさとといったところ。
この巨木は杉の村のシンボルツリーといってもいい雰囲気ですね。
2014.05.4.yahashira5.JPG

表参道以外に車で上って来る道もいちおうあるようで、
手水舎はそちら側に用意されていました。
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境内最上段、拝殿。
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本殿。
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境内社。
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ご祭神は社名で分かるように、八柱の神様。
正哉吾勝々速日天忍穂耳命
天穂日命
活津日子根命
天日子根命
熊野久須毘命
多紀里比売命
狭依比売命
多紀律比売命  以上、長野県神社庁HPより。

じつは本殿の正面に神殿狛犬が存在するのですが、
本殿正面は壁に囲われており、拝殿側からしか望めません。
撮影しようにも遠いし暗いしで、ろくな画像になりませんでした。
ので、ここでの掲載は割愛します。

向拝にいた狛犬たちはこんな感じ。
2014.05.4.yahashira9.JPG2014.05.4.yahashira10.JPG

さて、メインの狛犬たちはこちら。
2014.05.4.yahashira12.JPG2014.05.4.yahashira13.JPG
建立年代不明のはじめちゃん。
表情や全体的なデザインが同地方でよく見かけるはじめタイプの類型で、
同日に取材で訪れた神社で類似型の子達との出会いがありました。

前掛けとふんどし(腰巻?)をしています。
2014.05.4.yahashira14.JPG2014.05.4.yahashira15.JPG
前掛けは時折見かけたりしますが、腰巻というのは自分は
見かけた記憶があまりないです。
で、どうしても気になってしまったので、不謹慎かとも思いつつ、
ついつい腰巻をチラッと捲ってみたのですが、、、
えーと、いちおう吽形にはなくて、阿形にはありました。
この子達の作者は雌雄を考えて作ったということですね。
いちおう証拠画像も撮っていますが、同ブログはレイティングを設けていないので
ここに掲載することは止めておきます。(って、なんのこっちゃ?)

表情ははじめちゃんのご多分に漏れず獅子のイメージとは程遠いもの。
やはり犬のそれに近いものをイメージして作成されたのでしょうか。
2014.05.4.yahashira16.JPG2014.05.4.yahashira17.JPG
平べったく角ばった感じですが、愛嬌がありますね。

上から眺めると後ろ足が豚さんのような印象w
2014.05.4.yahashira18.JPG2014.05.4.yahashira19.JPG
素朴さが売りのはじめちゃんとしては、
まさに絵に描いたようなデザインで良作でした。
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(撮影日:2014年5月4日)


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足がもげてもけなげに頑張ってる神殿狛犬 [狛犬・寺社(下伊那郡)]

下伊那郡根羽村、六柱神社。
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国道153号沿いの根羽村役場がある交差点から
売木村方面へ県道を少し走らせると旧道沿いの山裾に鎮座しています。

上の画像はもちろん社殿ではなく、黒地地区の公民館。
境内入口は黄色い外壁がよく目立つ黒地公民館の合間から入るようになっていて、
その参道らしからぬ路地を抜けた先に社殿を仰ぎ見ると、、、
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2014.05.04.rokuhashira4.JPG

拝殿か神門かなと思っていたのは、本殿の覆い屋でした。
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神殿に前座して木造狛犬が一対。
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神殿狛犬の割には劣化が相当酷いです。
覆い屋が出来るまで野ざらしだったのでしょうか。

前脚はもともと一体ではなかったのかもしれませんが、
現在は本体に釘で打ちつけて止めてあります。
が、吽形の左足はもげてしまったまま放置状態。

下伊那地方は石造のはじめちゃんが非常に多く見られる地域で、
この子はそれらを木彫りしたバージョンと考えていいかもしれません。
2014.05.04.rokuhashira9.JPG2014.05.04.rokuhashira10.JPG
年代はネットで出回っている情報の限りではハッキリしませんが、
少なくとも近世初期~中期頃のものではないかと想像します。
文化財指定などが取れればもう少し保全状態を改良することが出来ると思うのですが。

社殿に隣接して役の行者像が根羽村文化財指定を受けて立っていました。
2014.05.04.rokuhashira11.JPG

社殿から望む山里の風景。
2014.05.04.rokuhashira13.JPG
代掻きから田植えの季節を神殿の縁側から
狛犬たちがずっと静かに見守り続けているかのようでした。
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(撮影日:2014年5月4日)


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コンクリートな狛犬 [狛犬・寺社(下伊那郡)]

休みを一日フルに活用して、長野県南部の飯田、下伊那地方を訪ねてきました。
しばらく同エリアの取材報告記事が続きます(^^;

下伊那郡天龍村平岡の満島神社。
2014.05.04.mitsushima1.JPG
天龍村役場もある平岡地区の集落。
地図を見ると細い路地が集落の中を縫うように走っており、
神社はその集落のなかでもっとも標高の高い北東の端に鎮座しています。

以前仕入れた情報によれば、コンクリート製の狛犬がいるという話だったので、
後学のために一度直接見ておきたいと思っていたのですが、
いかんせん天龍村は安曇野からはかなり遠く、今回ようやく実現したという次第で。
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昭和3(1928)年建立。
製作:熊谷左官所。

製作が左官というわけですから、石でないのはハッキリします。
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でもよく出来ていると思いますし、80年以上経過していても
極端な劣化の様子は見られないのはすごいですね。
コンクリートの耐用年数がどこまで伸ばせるか、
今後数十年が楽しみです。
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境内の様子はこんな感じです。

神楽殿。
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社務所。
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拝殿。
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本殿。
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境内より少し下った場所から集落を望むと、
急峻な山に走る天竜川沿いの少し開けた場所に
家々の密集していることが分かります。
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開放感ある安曇野とはまた違った意味で、
これぞ山国信州の風景のひとつといえますね。

(撮影日:2014年5月4日)


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