SSブログ

会津の鎮守、心清水八幡神社 [狛犬・寺社(福島県)]

福島県河沼郡会津坂下町の心清水八幡神社。
2012.08.15.kokoroshimizu16.JPG
創建は天喜3年(1055)、源頼義、義家父子が前九年合戦に石清水八幡を勧請し、
同地にて戦勝祈願したのが始まりで、その後、戦に勝利した源義家が
天喜5(1057)に社殿を建立し河沼郡の総鎮守と定めという話が伝わっています。

近世に入り、会津藩の庇護のもと、心清水八幡神社は会津五大社に定められ、
幕末には火災消失した社殿を、文久3年(1863)~同5年(1865)にかけて
藩によって再建を果たし、現在に至っています。
文久年間といえば最後の藩主、松平容保公ですね。

また同社には「塔寺八幡宮長帳」とよばれる日誌が残されていて
これには中世から近世初頭にかけて約300年近くの神社誌や近在の諸事情が記され、
国内第一級の資料として重要文化財指定を受けているそうです。
重要文化財としては室町初期に製作された“鰐口”もあります。

2012.08.15.kokoroshimizu1.JPG
参道が長くて、一の鳥居はあまり目立たないおとなしい構え。
ほどなく神社らしからぬ武家屋敷のような門をくぐり、
すぐ先にある二の鳥居に到着。
2012.08.15.kokoroshimizu3.JPG
2012.08.15.kokoroshimizu4.JPG
ここに一対目の狛犬さんがいます。
2012.08.15.kokoroshimizu12.JPG2012.08.15.kokoroshimizu13.JPG
昭和13年(1938)4月建立。
素材がなんとなく笏谷石のような印象なのですが、
だとすれば会津地方では珍しいですね。
2012.08.15.kokoroshimizu5.JPG2012.08.15.kokoroshimizu6.JPG
阿形の口に玉が咥えられていて、例によってゴロゴロと口中で転がりますが、
彫りは比較的淡白な感じも。

二対目は拝殿前に鎮座。
2012.08.15.kokoroshimizu14.JPG2012.08.15.kokoroshimizu15.JPG
昭和12年(1939)5月建立。彫刻:佐藤榮三郎。
2012.08.15.kokoroshimizu8.JPG2012.08.15.kokoroshimizu9.JPG
二対とも福島型で、一対目のおよそ1年前に製作されたものですが、
同年代のものとは思えない外観の現状。
もっとも戦前の狛犬ならこの二対目のほうが順当な汚れ方(?)で、
一対目のほうはもしかしたら近年なにかしらのクリーニングや
メンテナンスが行われたのかも?
よく知りませんが・・・
2012.08.15.kokoroshimizu7.JPG
立派な拝殿の裏側へ回ると、すぐに本殿はありません。
代わりに裏山へと伸びる長い石段が。
2012.08.15.kokoroshimizu10.JPG
上っていいのかな?などと考えることもなく普通に歩いて登り、
行き着いた先に本殿を拝見。
2012.08.15.kokoroshimizu11.JPG
板塀に囲われた、立派な流造の本殿。
これが上述の会津藩が建立した最後の建造物です。

(撮影日:2012年8月15日)


より大きな地図で 狛犬を巡る火の見ヤグラーな日々 を表示
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。