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オレンジな火の見櫓 [火の見櫓(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町平出の火の見櫓。
2013.01.06.hiraide1.JPG
オレンジです。
私的には初めて見る色です。
圧倒的多数派のノーマルなシルバー、
古いまちなみの景観に調和した黒、
一見すると錆と勘違いしそうな赤茶、
そして今回…。
2013.01.06.hiraide2.JPG
しかもスピーカーは緑ですよ。
なんでこんな色使いにしたのか聞いてみたいところです。
屋根裏までしっかりオレンジですし。

辰野スタンダードを踏襲している全体のプロポーションはいいのですが、
脚部のガニマタスタイルだけは疑問符が付きますね。
2013.01.06.hiraide4.JPG
ガニマタ部分の高さからして小屋跨ぎを想定したとは思えないですし。
構造上の都合だと思いますが、四方全部ブレースが入っていて、
しかも背丈がない上に梯子はその中に納まっているので、
いちいち頭を下げてブレースを跨がなくてはいけないのが面倒そう。
2013.01.06.hiraide5.JPG

南信地域の火の見櫓に詳しい、それがしさんのブログ記事によれば
この火の見櫓は2度ほど引越しを行っているそうです。
もしかしたらその際に脚部になにかが起こったのかもしれないですね。
例えば、別の場所にあったときは小屋を跨いでいたけれど、
移設に際して脚を短く切って建て直した、とか。
実際、道路向から見ても正面に建つ消防団詰所に隠れてしまっていますからね。
2013.01.06.hiraide6.JPG
あるいは現在地への移設に際して、全体高さが不足すると判断して
少しかさ上げする目的で脚を付け足した、とか。

着色の理由と合わせてぜひ知りたいものです。

あと、この火の見櫓も見張り台の手摺で
格子代わりにリング式ターンバックルを採用しています。
2013.01.06.hiraide3.JPG
先に記事エントリーした宮所の火の見櫓もそうでした。
同じ鉄工所の製作かもしれないですが、これもなかなか個性的な発想で、
いろんな意味で楽しめる火の見櫓と言えそうですね。

(撮影日:2013年1月6日)


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オリジナルな狛犬の居る荒神様 [狛犬・寺社(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町、荒神社。
2013.01.06.kou3.JPG
全国各地の荒神さまのご多分にもれず、竈三柱神を祀っています。
ご祭神…
奥津比古命(おきつひこのみこと)
奥津比売命(おきつひめのみこと)
火産霊命(ほむすびのみこと)
2013.01.06.kou9.JPG

神社は市街地の南側、荒神山の森のなかにひっそりと佇んでいます。
山全体がホテルとか公園とか美術館とか運動場とか、
町民の憩いの広場的存在になっているようですが
参道も境内も普段から人気がないのか、あるいは寒い時期だからということか、
自分たちが参詣している間は誰も出会いませんでした。

これは二の鳥居。
2013.01.06.kou1.JPG
参道はきちんと麓から続いているらしく、
一の鳥居はもっと下にありますが、寒いのと日陰は雪もけっこう残っていたので、
今回は二の鳥居手前にある駐車場から参詣させてもらいました。
2013.01.06.kou2.JPG
それでも鬱蒼とした鎮守の杜の参道は雰囲気があってよろしいです。
2013.01.06.kou14.JPG(祖霊社)
2013.01.06.kou15.JPG(稲荷神社)

最後の石段を上ると玉垣に囲まれた境内が。
2013.01.06.kou4.JPG

狛犬は拝殿前に一対。
2013.01.06.kou5.JPG2013.01.06.kou6.JPG
昭和4年10月建立。
2013.01.06.kou7.JPG2013.01.06.kou8.JPG
正面を見据えていますが、あまり強面とはいいづらいですね。
それに左右とも口を開いているので、どうにも阿吽とはいいづらい。
また出雲丹後型の特徴を幾つか捉えているようにも見えるけれど、
それと特定できるほどのものでもなくて。
制作者の記銘がないのが残念ですが、類型に属さないオリジナルと考えていいかも。
とてもユニークな存在ですね。
2013.01.06.kou10.JPG2013.01.06.kou12.JPG
一部欠損も見られるようなのがちょっと残念。
苔むしているのは雰囲気があっていいという見方もできますが、
あまりほったらかしだと本体によろしくない影響も出るので、
出来れば定期的にきれいにしてあげてほしいですね。

立派な拝殿ですが、本殿の写真が撮り忘れてしまいました。
あまり寒い時期に取材ツアーをすると、こういうことになりがちです。
これでまた再訪の必要な神社がひとつ。。。

(撮影日:2013年1月6日)


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銘板付き [火の見櫓(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町伊那富、伊那新町の火の見櫓。
2013.01.06.inashinmachi1.JPG
ごくノーマルな4本脚タイプ。
2013.01.06.inashinmachi2.JPG
辰野型(?)の他の標準グレードとの違いを強いてあげれば
梯子の取り付きが櫓外部ではなく内側にあるという点あたり。
なので、柱脚部のブレース仕様という辰野スタンダードではなく
正面はアーチ付トラスで納まってます。
2013.01.06.inashinmachi3.JPG
2013.01.06.inashinmachi4.JPG
製作した鉄工所の銘板が付いていましたが、建設年は記載がありませんでした。

(撮影日:2013年1月6日)


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松本型狛犬のいる、御柱の立つ神社 [狛犬・寺社(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町、三輪神社。
2013.01.06.miwajinja1.JPG
辰野駅を出て線路沿いに諏訪方面へ向かい、踏切を渡ってすぐの場所。

ご祭神は、
大己貴命(おほなむちのみこと)
建御名方命(たてみなかたのみこと)
少彦名命(すくなひこなのみこと)。

創建年ははっきりしていないようですが、
別の場所に祀られていたのを天正年間(1573~1592)、
現在の地へ移されたといわれています。
名前や祭神からして奈良県桜井市三輪の大神(おおみわ)神社系かと思われますが、
やはり建御名方命を祭る諏訪信仰あって御柱を立てて祭りを行っているようです。

狛犬は一対。
2013.01.06.miwajinja3.JPG2013.01.06.miwajinja4.JPG
江戸亜流の松本型。
松本平一円で見かける、鬣の流麗なスタイルですね。
2013.01.06.miwajinja5.JPG2013.01.06.miwajinja6.JPG
2013.01.06.miwajinja7.JPG2013.01.06.miwajinja8.JPG
昭和6年10月建立。
石工として記銘があるのは田近勝之、田近正一の2名。
やはりこの一対も、松本型の彫師としてよく名の挙がる田近氏の制作でした。
松本市内や松川村の鈿女神社あたりの同氏の作に比べると
すこしおとなしめの印象もありますが、良作に違いないと思います。

拝殿があり、本殿の間にもうひとつ建物あるのは祝詞殿だそうです。
こういう形式は珍しいですね。
2013.01.06.miwajinja2.JPG
2013.01.06.miwajinja12.JPG

本殿は覆屋に囲まれています。
2013.01.06.miwajinja11.JPG
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文政11年(1828)建立。
棟梁は諏訪の宮大工小口直四郎代昌。
立川流二代目・立川和四郎富昌の弟子で、本殿は辰野町の有形文化財指定。
覆屋のため肝心の本殿がしっかり鑑賞出来ないのはちょっと残念ですね。

ところで拝殿の正面上部に大きな蜂の巣が目に付いたのですが、
その背後になにやら人型の彫刻が。
2013.01.06.miwajinja9.JPG
本殿には仙人の彫り物があるというので、その類かと思われますが、
それにしても顔が見えないと…。

(撮影日:2013年1月6日)


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跨ぎ、辰野にもちゃんとあります [火の見櫓(上伊那郡)]

上伊那郡辰野町、辰野駅すぐそばの火の見櫓。
2013.01.06.ekimae1.JPG
線路脇の道路沿いで、消防倉庫を跨いでいます。

踊り場は2段ある以外、見張り台や屋根のデザインなどは
他の場所で見かける辰野スタンダードのそれを踏襲していますね。
2013.01.06.ekimae3.JPG
梯子の上り口は倉庫の側面で脇道のほうから垂直上り対応。
2013.01.06.ekimae4.JPG

跨ぎのスタイルは原村や茅野など諏訪地方でよく見かけましたが、
ここ辰野も同じく他にも何基かあるようです。
安曇野界隈は3本脚タワーが主流なので、跨ぎには不向き。
なので安曇野のヤグラーにとってこの跨ぎは非常に新鮮に感じる次第。

それにしても消防倉庫のくたびれ方はちょっと寂しい限りですが、
それでも注連飾りをちゃんとしてあるところに消防団員の矜持を感じますね(^^)
2013.01.06.ekimae2.JPG

(撮影日:2013年1月6日)


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